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平成23年度佐久市ふるさと創生人材育成事業 中学生海外研修モンゴル国報告

                                                                                                                                                                                           団  長  藤牧    浩   
副団長  木次  千治  
井出  かおる
                            

 今年度のモンゴル国研修は、8月3日(水)から8月10日(水)まで市内在住中学生6名と引率の佐久市職員3名で実施しました。
 この事業は、佐久市が平成20年8月にモンゴル国スフバートル区と友好都市の協定を締結し、この締結を機に次代を担う青少年の人材育成事業の一環として、中学生をモンゴル国に研修派遣するものです。
 この研修は、ホームステイ先の遊牧民のゲルでの生活、乗馬体験、モンゴルの文化芸術鑑賞、スフバートル区でのホームステイなどを通して、モンゴル国の風土・文化などを肌で感じ、次代を担うこどもたちの人材育成を目的として実施しました。
 
 【事前研修】 

 モンゴル国での研修を前に6月7日(火)から7月24日(日)まで8回の事前研修を野沢会館で行いました。この事前研修では、壮行会、出発式や帰着式でのあいさつなどの分担、モンゴルでの交流会で歌う「国歌君が代」や「夜空ノムコウ」の練習、佐久市を紹介する資料の作成、モンゴル語でのあいさつの練習、前年度研修生の体験報告や引率者から研修に対する心構えや注意点等を聞くなどの研修を行いました。

 

第1回目の事前研修には研修生の保護者も出席しました

JA佐久浅間で研修中のモンゴルの女性から

モンゴル語のあいさつを教えていただきました

(通称 左:さっちゃん 右:きくちゃん)


 【壮行会】 
 7月24日(日)に野沢会館で栁田市長、土屋教育長、佐藤佐久市ふるさと創生人材育成事業実行委員長、研修生の保護者など関係者が出席して壮行会を行いました。

   

壮行会参加者一同

 手前がモンゴル研修生6人 奥はアメリカ研修生


 【本研修】 

8月3日 研修1日目

 佐久平駅で土屋教育長、佐藤実行委員長、柳沢佐久市モンゴル親善協会長さんからそれぞれ激励のことばをいただき、元気に出発しました。

 成田国際空港から4時間30分ほどで日本との時差1時間の首都ウランバートルのチンギス・ハーン国際空港に到着しました。
 空港ではスフバートル区の担当部長さんら関係者の出迎えを受け、車で「ゴビモンツーリストキャンプ」へ移動しました。
 ツーリストキャンプは、モンゴル国内に何カ所もあり、遊牧民の移動式住居「ゲル」を宿泊施設として利用し、隣接する別棟のセンターハウスにレストラン、トイレ、シャワーなどがある施設で「ゴビモンツーリストキャンプ」もその一つです。
 遊牧民の移動式住居「ゲル」は、フェルトと木と馬のしっぽのロープで組み立てられています。天井には天窓があり、気温が上がると天窓を開けて換気をすることができます。また、ゲルの中には数台のベッド、テーブル、椅子、ストーブが置かれています。
 ツーリストキャンプ到着後、夕食を済ませて2人1組でそれぞれのゲルに入りました。
 この日の夜は曇っていたため満天の星を見ることはできませんでした。

   

佐久平駅での出発式であいさつする土屋教育長さんら関係の皆さん

  あいさつする研修生代表

   

成田空港のミアットモンゴル航空搭乗手続カウンターでの研修生たち

ウランバートルのチンギス・ハーン国際空港に到着

   

空港から1時間ほどで「ゴビモンツーリストキャンプ」に到着

少し緊張がほどけてホットした表情の研修生たち

これからお世話になるスフバートル区の皆さんとの夕食

 
8月4日 研修2日目
 ツーリストキャンプのスタッフの指導を受けながら、細い木を円形に組み、その上に屋根の部分を乗せてフェルトで覆い、馬のしっぽで編んだロープでフェルトを留めて「ゲル」は完成しました。
 その後、ツーリストキャンプの周りを30分ほど馬に乗りました。この乗馬は研修生にとって一番楽しい体験となりました。
 午後には、通訳と研修生2人1組でツーリストキャンプ周辺の3軒の遊牧民の家庭にホームステイしました。ここでは、馬乳酒を撹拌する作業などモンゴルに来なければできない手伝いをしました。

   
 研修2日目、初めてのモンゴルの朝は曇りでした

ツーリストキャンプの周辺では馬などの家畜が草を食べていました

   

研修生らが宿泊したゲル

 ツーリストキャンプの皆さんの指導でゲルをつくりました

   
フェルトを屋根に掛けて完成です

完成したゲルの前で添乗員さんが通訳さん達に

復興支援Tシャツをプレゼントしました

皆さん気に入って着てくれました

   

 インストラクターに馬を引いてもらっての乗馬体験

インストラクターがいたので安心して馬に乗ることができました

 これからお世話になる遊牧民のゲル  研修生を迎える準備をしています
コップに馬乳酒を注いでいます

遊牧民のホームステイは 通訳さんと一緒ですが、緊張ぎみの研修生


8月5日 研修3日目
 ツーリストキャンプ最後の日、研修生たちは、午後ホームステイ先からツーリストキャンプに戻りました。
 夕方から、ホームステイ先の遊牧民の家族を招いての「さよならパーティー」を予定していましたが、夕方は、遊牧民の家庭では家畜の世話で忙しいため、ツーリストキャンプに来ることができません。
 昨年、一昨年と佐久市を訪れたスフバートル区の子供達をツーリストキャンプに招いて「交流会」を開きました。
 この交流会で研修生は、事前研修で練習した歌を歌ったり、折り紙をしたり、キャンプファイヤーを囲んでゲームをしたりして、ツーリストキャンプ最後の夜を大いに楽しみました。
 研修生は、明日からこの交流会に参加した子供達の家庭にホームステイすることになりました。


   

 遊牧民でのホームステイ中の研修生と通訳

家畜の乾燥した糞をゲルの中に運ぶお手伝い

乾燥した家畜の糞は、料理や暖房の燃料として使用します

お世話になった家庭のお母さんと子ども達

 友達になった遊牧民の子ども達

ツーリストキャンプに戻った研修生は通訳さん達とバスケットしました

緊張が続く中で研修生にとって楽しい時間となりました

 昨年、一昨年に佐久市に来たスフバートル区の子供達が

ツーリストキャンプに来てくれました

歌やゲームで交流を深めました
研修生達は、「夜空ノムコウ」などを歌いました

スフバートル区交流担当のハンダーさんの娘さんが

ヴァイオリンを弾いてくれました

 スフバートル区の研修生とチームを組んでの模型づくり 通訳さんも協力して模型をつくっています
 お城の模型完成!!  他のチームの模型も完成
 キャンプファイヤーで交流会はさらに盛り上がりました

夜遅くまで歓声と音楽が平原に響いていました

 
8月6日 研修4日目
 ゴビモンツーリストキャンプからウランバートルへ移動して「日本人墓地跡」を見学しました。この日本人墓地跡は、終戦後、厳冬の地モンゴルで強制労働に従事し、死亡した旧日本軍兵士などが葬られた場所で慰霊碑と記念堂が建てられていました。
 慰霊碑には、「祖国日本は、見事に復興しました。モンゴルに安らかにお眠りください。」と書かれていました。また、記念堂には死亡された皆さんの出身県と名前が刻まれた金属の板が掲げてありました。長野県出身者を探すと数名の方がいました。ここでは、引率と研修生全員で線香を手向けました。
 ウランバートル市内には強制労働に従事した日本人抑留者が建設した建物が残っており、スフバートル区の建物や「モンゴルの民謡舞踊」を鑑賞した国立ドラマ劇場もその一つです。
 次に、観音堂に高さ25㍍の観音様が安置さえているチベット仏教寺院「ガンダン寺」を、続いて、石器時代から近代に至るモンゴルの歴史的変化を特徴づける品やモンゴル各地の民族服、生活用具が展示されている「民族歴史博物館」を見学しました。
 昼食後、宿泊先の「フラワーホテル」へ移動し、ホテルから研修生6人は3組に分かれ、昨夜の交流会に参加した子供達の家庭にホームステイしました。

ゴビモンツーリストキャンプでお世話になった皆さん  ウランバートルの市内の様子 
 モンゴル国内にある16カ所の日本人墓地跡の一つを訪問 みんなでお線香を手向けました
チベット仏教寺院 「ガンダン寺」の大講堂など 「ガンダン寺」の境内
「ガンダン寺」 の観音堂  観音堂の前で

研修生達は、ホームステイ先の案内でザイサンの丘にある

ロシアとの友好記念碑を見学

ザイサンの丘から望むウランバートル市街

約110万の人々が生活する街です


8月7日 研修5日目
 研修生は、それぞれのホームステイ先からホテルに戻り、ホテルから1時間ほどの郊外にある「チンギス・ハーン騎馬像」を見学しました。この像は、中央に高さ12メートル、直径30メートルの円形の台座に、高さ40mのチンギス・ハーン騎馬像が建っています。その後に13世紀のモンゴルを再現し、当時の生活様式を体験することができる「13世紀のモンゴル村」を見学しました。
 昼食は、当時の食事を再現したものを食べることができ、食事の合間に馬頭琴が演奏され、研修生も馬頭琴を手にすることができました。また、馬とラクダに乗ることができました。
 夕方、ホテルに帰り、研修生は昨日とは別の子供達の家庭にホームステイをしました。

 お世話になったホームステイ先の皆さん スフバートル区の子供達と連絡先の交換をしています 
 チンギス・ハーン騎馬像を見学 高さは40メートルもあります
 頂上部で研修生らと 頂上部からの眺め 
 13世紀モンゴル村   遊牧民の食事
 食事の後に馬頭琴の演奏がありました 研修生も馬頭琴を弾くことができました
 ゲルを見学する研修生ら  ラクダに乗ることができました
 トウモロコシを粉にしている様子  モンゴル語の縦書き文字
13世紀モンゴル村でも馬に乗りました  13世紀モンゴル村の大きなゲル

8月8日 研修6日目
 研修生は、それぞれのホームステイ先からホテルへ戻り、スフバートル区へ表敬訪問、スフバートル区アムルサナー議長に栁田市長からのメッセージや市長直筆の「凌雲」と書かれた扇子などを手渡しました。その後、バヤルマガナイ区長不在のため、ガンホヤグ副区長、ムンフバト官房長に面会、議長と同様に市長からのメッセージなどを預けました。
 この表敬訪問は、地元新聞に「佐久市の子供達がスフバートル区を訪問」と大きく報道されました。
 表敬訪問の後、モンゴルの自然や考古学に関する豊富な展示物を誇る「自然史博物館」を見学しました。この博物館は、特に巨大な恐竜タルボザウルスの骨格標本が自然科学コーナーの目玉の展示物でした。
 昼にウランバートルホテルのレストランでスフバートル区議長が主催する昼食会を開いていただきました。この昼食会で準備した資料で佐久市の紹介をしたり、事前研修で練習した「国歌君が代」や「夜空ノムコウ」を歌ったりしました。
 引き続き、昨日、関係者と打ち合わせした日本の双六に似た「モンゴルの民族ゲーム」を体験しました。地元テレビがその模様を取材しました。
 夕方ホテルに戻り、研修生は3日目のホームステイ先に移動しました。

 昨夜、お世話になった皆さん スフバートル区議長 
 佐久市長直筆の扇子を渡しました 議長室
 議長執務室の入口に佐久市から送られた品々が飾られていました 副区長さん官房長さんと 
 研修生はひとり一人自己紹介をしました ウランバートルホテルで研修生のために昼食会を開いていただきました
 練習した歌を披露 佐久市を紹介
 日本の双六に似たモンゴルのゲームをしました

 ゲームの様子をモンゴルのテレビ局が取材

インタビューを受ける研修生


8月9日 研修7日目
 研修生はホームステイ先からホテルへ戻り、小学3年生から高校生までの絵画・彫刻など約1万点の作品が展示されている「児童芸術創造センター」を見学、昼食後、モンゴル最大のノミンデパートとザハ(市場)で買い物をして、国立ドラマ劇場で「モンゴルの民謡舞踊」を鑑賞しました。
 研修最後の夜は、モンゴル国バドボルド首相主催の送別会をチンギス・ハーンホテルで開いていただきました。首相は渡米中で不在でしたが、首相補佐官らに歓迎していただきました。
 研修生は、覚えたモンゴル語で自己紹介をしました。首相補佐官からはこれまでのモンゴルの感想や研修の様子等を質問されました。帰りの際、モンゴル相撲の力士が被る帽子を研修生ひとりひとりにプレゼントしていただきました。

 昨夜のホームステイした家族と お土産をいただいた研修生 
 児童芸術創造センターを見学  様々な作品が展示してありました

国立ドラマ劇場 抑留日本人が造った建物です

モンゴルの民族舞踊を鑑賞

モンゴルの民族舞踊 
 モンゴルの民謡を聴きました スフバートル広場・建物は政府宮殿

 チンギス・ハーンホテルでモンゴル国首相が

研修生のための送別会を開いてくださいました

モンゴル国首相補佐官イチンホルローさんから研修生に

モンゴル相撲の力士が被る帽子がプレゼントされました 

 お礼に練習した歌の披露 研修生と補佐官と補佐官秘書 

8月10日 研修8日目
 帰国の日、ホテルを4時半に出発し、チンギス・ハーン国際空港へ。早朝ではありましたが、車にはホームステイ先の子供達も乗って、私たちを飛行場まで送ってくれました。また、空港では先日の交流会に参加した男の子がモンゴルから韓国へ研修に向かう所で、思いがけず再会することができました。
 飛行機は、モンゴルを離れ、日本へ。
 成田国際空港に予定通り到着、私ども一行は関係者が待つ佐久平駅に戻り、帰着式を行い、研修生は迎えの家族とそれぞれの家路につきました。

早朝4時半にホテルを出発、6時30分の飛行機で帰国の途に…

いただいた帽子を被って帰国です

楽しかった研修も終わりが近づく
 関係者の出迎えを受け、帰着式が行われました 8日間の研修が無事終了


          

 今回の研修にあたり、壮行会や出発式で実行委員長さんや教育長さんから、この研修は「交流の場」で「踏ん張ること」、「失敗を恐れず前向きな行動」、「ありがとうの気持ちを忘れないこと」や「目、耳、鼻、口、肌の五感を使って」、「家族や友人、お世話になった人などに感謝を」との研修にかける思いを激励の言葉としていただきました。

 研修生達は、モンゴルの大平原のツーリストゲルに泊まり、乗馬や遊牧民の家庭にホームステイして馬乳酒作りなどを体験し、大草原での遊牧生活の息吹を実感し、首都ウランバートルの子供達とキャンプファイヤーを楽しみながらの交流や言葉が分からない中でのホームステイで「異文化」を「見ること・体験する」という研修の目的は十分達成できたと思っています。
                                                (社会教育部次長 藤牧 浩  記)