このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動

本文ここから

平成25年度中学生海外研修(アメリカ合衆国)報告

更新日:2015年2月2日

平成25年度 佐久市中学生海外研修(アメリカ合衆国)研修報告

 引率団長 比田井和男

はじめに

 この事業は、平成元年度に国から交付されたふるさと創生基金を活用し、旧佐久市の時代から始まったもので、次の世代を担う青少年を育成するためのものです。
 まず、今回訪問したアメリカの都市についてご紹介します。
 初日のデトロイトは、現在の私たちの生活になくてはならない自動車の生産によって発展してきた都市です。緯度は北海道の千歳市とほぼ同じで、今の季節でもあまり暑い日は多くなく、冬は雪が多く降るそうです。そのため、道路交通の信号機は、縦型のものが着雪を防ぐためにワイヤーに吊るされていました。
 次にホームステイをしたヒューストンは、テキサス州南東部に位置し、南はメキシコ湾に面しており、緯度が鹿児島県の屋久島とほぼ同じで、暑い時期が長く、冬でも水道の凍結の心配はまず不要な都市です。ここの道路交通の信号機は、頑丈そうな縦の柱から横に長く伸びている腕に横向きに設置されていました。竜巻や台風の被害を受けることもあります。また、古くは綿花の集積地・輸出拠点として栄え、近くに油田が見つかってからは石油産業が興りました。その後、エネルギー産業を中心に経済的発展を遂げ、現在では、国際的にその名を知られるテキサス医療センターや、有人宇宙飛行ミッションの運用・管制を行うジョンソン宇宙センターが設置されています。
 両都市とも、日本のほぼ真裏(地球の反対側)に位置することから、時差が大きく、日付変更線を越えるので、日本時間に対してデトロイトがマイナス13時間、ヒューストンがマイナス14時間となります。例えば、日本での朝8時がヒューストンでは前日の午後6時なのです。

事前研修について

 このアメリカ合衆国への研修は、参加申し込みが多く、5月31日の抽選により参加者が決定され、6月4日火曜日、アメリカに行くメンバー全員が初めて野沢会館に集まりました。本年も昨年に引き続き、佐久コスモスロータリークラブ様より研修経費に対するご寄付を頂いており、昨年より2割以上の円安で、実質予算が減少している中、参加者数を減らすことなく実施できることとなりました。大変ありがたいことです。
 集まった研修生は、中学3年生と2年生が各1名、1年生が7名の計9名で、6月4日を皮切りに、ほぼ毎週火曜日、野沢会館で事前研修を行い、本研修に備えました。事前研修は当初8回の予定でしたが、予備としていた7月23日も含め、計9回行いました。
 集まった頭初は「中学1年生は、つい3か月ほど前までは小学生だったけど、本格的な英語の学習をする機会はあったのであろうか。」「この9人をグループとしてみた場合、唯一の3年生に過剰な負担がかかるようなことにはならないだろうか。」と心配したところですが、それぞれの自己紹介や各自の参加申込書に添付されている「海外研修への思い」から、全員がしっかりした意志をもって臨んでいることを感じ、少しほっとしました。
 事前研修の中では、壮行会・出発式に始まり、アメリカでの各セレモニーや佐久に戻ってからの帰着式などの時のあいさつと、FM佐久平生出演などの役割分担、そして、さよならパーティーでの料理や出し物などを決定していきました。その際の進行については、全体のリーダーを置かず、9人を3つのグループに分け、グループ毎に日替わりで事前研修の司会進行を担当してもらいました。グループによる進行は、グループ内の自主的な協議で3人の役割が決まり、自然に3人が協力し合う姿が見られました。はじめはやや消極的に進行していた協議も、事前研修が進むにつれ活発な意見が出るようになりました。
 さらにこの事前研修では、英会話教室と、さよならパーティーに披露するダンスの練習なども行いました。英会話教室では、全体に声が小さく、積極性が弱いなどの状況が見られましたが、ダンスの“初音ミクの千本桜”は、決定した直後の様子では、この先どうなることかと不安な状態から、ダンスの練習が進むにつれ、思わず拍手が出るような状況になってきました。
 初対面であった生徒が、この9回の事前研修により、お互いを理解し合いながら、フランクに話ができるような関係になったことに、この事前研修の意義の一つを感じたとこです。
 7月20日土曜日には、市長さんのほか、教育長さん、実行委員長さんなど、この事業を支えてくださっている方と、研修生の保護者・ご家族の皆さんによる壮行会を行っていただきました。研修生にとっては「アメリカに研修に行く日が近づいているんだな」という実感を持つとともに、研修に行く目的の再認識とそれを達成するための決意を新たにする機会になったことと思います。

壮行会での出席者全員での集合写真
壮行会では一人一人が「海外研修への思い」を発表2

出発初日【7月29日】

 いよいよ出発の当日を迎えました。
朝、研修生全員が、佐久平駅の改札の前に、元気に、笑顔で集まってきました。みんな多少の不安はあるでしょうが、出発式で多くの皆様から頂いた、教訓や励ましの言葉を胸に、意気揚々と新幹線に乗車することができたと感じました。まずは、上々のスタートを切ることができました。
 新幹線の車内など成田空港までの道中は、研修のしおりを開いて記入したり、生徒同士で談笑したりと、修学旅行のような雰囲気がありました。
 成田空港に着き、いよいよ海外渡航の手続きです。添乗員(日本旅行桜井さん)の指示通り、予め輸送しておいたスーツケースの受け取りや、持参した小遣いを円から米ドルへ両替、及び搭乗手続き等を全て生徒自身が行いました。手続きの書類に記入すること、書類を窓口に差し出すことなど、なれないことばかりで、戸惑いながらの状況でしたが、全て無事処理され、予定通りの飛行機に搭乗することができました。
 搭乗機はアメリカのデルタ航空のため、食事や飲み物の機内サービスはアメリカ人の客室乗務員による英語です。生徒は希望する飲み物等の注文を各自が英語で行いましたが、生徒によっては英語の発音がうまく聞き取ってもらえないのか、何度か聞き返される場面が見られたものの、みんな上手にコミュニケーションをとっていました。この機内から既に海外研修が始まっているのだと感じました。
 デトロイトまでは、約12時間45分(予定より約1時間長くなった)の飛行機の旅となりましたが、各自で前席の後部に設けられているモニターで映画を見たり、ゲームをしたり、配布されているブランケットを頭からかぶり熟睡したりと、長い空の旅をそれぞれ思い思いに過ごしていました。
 デトロイト到着は、現地時間で、7月29日午後2時10分(予定より1時間遅れ)でした。日本を29日午後3時過ぎに出発し、約13時間も経っているのに、日付変更線を通過したことにより、デトロイトはまだ29日の昼です。なんだかタイムスリップしたような気分でした。到着後の生徒たちにとっては、この長旅もどこ吹く風のようで、みんな極めて元気でした。
 デトロイト空港での厳しい入国手続き(検査)も難なくパスし、貸切りバスにより“ヘンリー フォード ミュージアム”へ向かいました。デトロイト到着が約1時間遅れたことから、施設の見学時間がだいぶ短くなってしまうところでしたが、日本人の現地ガイドのご配慮とミュージアムのご協力により、閉館時刻を20分超過するまで見学(買い物も出来ました)させていただきました。このミュージアムはフォード社に関するものだけではなく、アメリカ独立宣言や産業、経済、人種差別等、アメリカ全体の歴史等に関する沢山の資料が展示されており、その多くが本物で、車両や機械にあっては今も動くように整備されているとのことです。
 生徒たちは、現地ガイドの説明に耳を傾け、メモを取り、写真を撮るなど熱心に研修していました。私も機会があればもっとゆっくり時間をとって訪れたいと思いました。
 初日の研修も終わり、ホテルに入って荷物を降ろし、アメリカでの初めての食事は、ホテル近くのファーストフード店“マック”でした。日本でも馴染みのMのマークを目指し、みんなでぞろぞろと店に入ったまでは良かったのですが、メニューが日本のものとは全く違い(あたりまえですが)、ここでもみんな四苦八苦の注文となりました。注文には全員でだいぶ時間を要しましたが、幸いにも他にお客さんが無く、無事お目当ての食事をとることができました。
 夕食を済ませてホテルに戻ったのは午後7時30分。みんなでミーティングを行い、午後8時に各自の部屋に入りました。佐久平駅を出発してから約23時間、全員が無事に長い初日を終了することができ、まずは一安心でした。

2日目(デトロイトからヒューストンへ)【7月30日】

 朝食は、ホテル内のレストランでバイキングです。とは言っても、日本のそれとは大きく異なり、数種類のパン(トースターが用意され、自分で焼きます)、ドリンク(牛乳・ジュース・サイダー類等)、数種類のシリアルが用意されているだけです。生徒たちは、はじめはちょっと勝手が違うようでしたが、順応性高く食事を済ませました。
 デトロイト空港からヒューストンへ向かう飛行機内では、さすがに疲れが出たのか、飛行機が離陸すると同時ぐらいに爆睡する生徒が続出です。聞いてみると、どうも数人の生徒は昨夜遅くまで話していたようでした。
 ヒューストン空港では、現地ガイドのミチコさんが迎えてくださり、牛が宇宙服を着たモニュメントの前で記念写真を撮りました。
 空港から、迎えのバス内でミチコさんからヒューストンに関する説明を聞きながら、滞在中のメイン施設となる“Grace Presbyterian Church”に向かいました。
 この教会は、地域の皆さんの寄付により建設・運営されている施設で、佐久では言えば公民館的性格を持った施設です。研修の期間中、この施設の一部を英会話教室やさよならパーティー会場のためにも使用させていただきました。
 教会に着くと、ヒューストンでの研修のコーディネイト役であるジムさんとアシスタントのジミーさんが私たちの到着を待っていてくれました。
 あいさつはもちろん英語で、即、第1回目の英会話教室の開始です。
 生徒は、一人ずつ前に出て、ジムさんやジミーさんとの会話に臨みますが、なかなかスムースな受け応えになりません。二人に初対面ということもありとても静かな状態での始まりでした。コミュニケーションが進むにつれ笑顔が見えるようになり、身振り手振りを交えた賑やかな授業となりました。
 そうこうしているうちに、ホストファミリーの皆さんが集まり、ウェルカムパーティーを始める時刻となりました。生徒が各自用意したテーマについて写真や絵を用いて、佐久市や日本の紹介を英語で行いました。中にはホストファミリーが生徒の英語の理解に苦しんでいるような様子があり、ジムさんが解説を加える場面もありました。説明が終わる都度、温かい拍手をいただきました。
 すべての説明が終了したところで、生徒たちは、これから一週間お世話になるそれぞれのホストファミリーと挨拶を交わし、各ファミリーと共にホームステイのお宅へと向かっていきました。

3日目(ホームステイ2日目)【7月31日】

 ホームステイして最初の朝を迎えました。
 長旅の疲れと時差ボケの影響もあってか、若干体調を崩したり、寝坊をした生徒もいました。
 この日は、昨日の英会話教室で作成した、自分または家族への葉書(国際郵便)を発送するために市内の郵便局を訪れました。一人ずつ窓口に行き、係の方から切手を買い葉書に貼って投函するのです。切手を買うことは事前学習や現地での買い物経験などが生きて比較的スムースにできたようですが、切手が思った以上に大きく、貼る場所に困っていた様子が見られました。なお、この郵便局では、郵便局長さんの取り計らいで、急遽、局内部の郵便物の集配作業をしている場所を見学させていただけるというサプライズがありました。このようなことは、これまで地元の小中学生に対しても行っていないことで、「郵便局にとっても初めてのこと」とのことでした。感謝です。
 次にハーマン記念病院を見学しました。大変大きな病院で、救急の受入・処置室、怪我などの程度によって使い分かられている多くの緊急処置室、集中治療室、VIPルーム、新生児室及び小児科病棟等を案内され、治療のための最先端の装置と患者・家族の為の細やかな配慮等感心させられることが多く、生徒も熱心にメモを取っていました。
 このハーマン記念病院は、病院とホテル、ショッピングセンターが廊下(歩行者用通路)でつながっており、病院利用者などが屋外に出ることなくそれぞれの施設を利用することができるようになっています。病院見学後は、そのホテルの一部についても案内していただき、ショッピングセンターで個々に買い物と昼食を済ませました。
 午後は、2度目の英会話教室です。ジムさんたちとの距離が縮まったのか、昨日よりも賑やかな教室となりました。
 夕方は、ホストの内の1人がオーナーとなっているメキシカンレストランで、全てのホストファミリーによる夕食会が催されました。大人・子供合わせて約50人が集まり、生徒とファミリーの子供たちはすぐに仲良くなり、食事後、多くの子供たちが外で楽しく遊び、交流をより深めることができたようです。

4日目(ホームステイ3日目)【8月1日】

 この日は、ヒューストン大学の見学などヒューストン中心部の散策です。
 朝早くの集合によるバス移動です。みんなあまり疲れた様子もなく、前日までに購入したTシャツを来てくるなど、アメリカでの生活を楽しんでいる様子がうかがえました。
 途中、朝もやのかかったダウンタウンをバックに写真を撮る時も、みんなとても元気でした。
 ヒューストン大学では、ガイド担当の学生さんに、広い敷地に点在する施設を案内していただきました。朝9時過ぎとは言え、外は大変暑い状況の中で、ほとんど屋外を歩いて移動しながらの見学でしたので、朝の集合時はハツラツとしていた生徒たちの動きも鈍くなりがちでした。
 バスで大学を後にし、路面電車の駅に到着しました。自動販売機で乗車券を購入し、日本でも滅多に経験のない路面電車でさらに中心部に移動しました。
 路面電車を降りてからは、高層ビルの立ち並ぶあいだの歩道を、また歩いての移動です。暑い中歩くのはもうそろそろ限界という頃、昼食会場であるバーベキューハウスに到着しました。ここはこの辺では美味しくて有名なところらしく、ちょうどお昼時間に重なったこともあり大変混んでいました。ここでも各自でメニュー(もちろん英語です)を見てそれぞれ注文しました。とにかくボリュームがありますので、お腹がすいていても、食べきれなかったという生徒も居ました。
 さて午後の見学は、このバーベキューハウスから歩いて5分もかからないところにある新旧の公立図書館です。旧図書館“Houston Metro Research Center”は、現在この地域が古い建物を壊しどんどん新しい建物を立てている中にあって、過去の歴史を後世に伝えるために残している数少ない建物の一つです。生徒はそんな建物の造りに感心しきりでした。一方新しい図書館は、大変明るく、多くのOA機器を配置するとともに過去の新聞記事をマイクロフィルムで閲覧出来るなど、極めて近代的な施設で、多様な需要に応えられるようになっていました。キッズコーナーには、驚いたことに英訳された日本の漫画が多数配備されていました。生徒たちはしばらくそこに釘付けでした。
 さて次は、このアメリ研修の目玉の一つである、地震研究の第1人者でもある松本利松さんとの交流です。松本さんの講話は、主に第1次南極観測隊の経験について写真などにより当時の様子をお話いただきました。その写真の中には、映画にもなった、あのタロ・ジロの姿もありました。厳しい中でも楽しかったこと、厳しかったからこそ残った思い出等、生徒たちのこれからに大きな影響を与えるかもしれないお話を伺うことができたと感じました。生徒からいくつかの質問のあと、部屋の奥から「ハピバースデー トゥ ユー」と歌いながら火が付いたロウソクが乗ったケーキが出てきました。何と、翌日8月2日が松本先生の誕生日だというのです。このお祝いのケーキをみんなに分けていただき、その場で頂戴し、最後にみんなで記念の写真撮影を行い、とても87歳の方とは思えないほどお元気な松本先生の事務所を後にしました。
 この日は、その後、ヒューストンで最も大きいショッピングセンターで買い物をして、長い1日が終了しました。

5日目(ホームステイ4日目)【8月2日】

 いよいよ、この研修の最大の目的地であるジョンソンスペースセンターの見学とJAXA事務所の訪問でした。
 バスで、教会を少し早く出て、近くのガルベストン湾の奥にある“ケマーボードウォーク”で時間の調整を行い、ジョンソンスペースセンターへ向かいました。ここではヒューストン空港で迎えて下さったミチコさんがセンター内の全ての施設に関して丁寧に説明してくださいました。生徒たちは大変興味深くメモや写真を撮っていました。訓練センターの見学では、実際に訓練参加しているスタッフが打ち合わせをする姿を見ることができたり、生徒が本物の月の石に触れることができたことなどにより、宇宙がより身近なものになったのではないかと感じました。
 同センター内で昼食を食べ、映画鑑賞、買い物の後、近くにあるJAXAヒューストン駐在員事務所を訪問しました。ここでは、所長代理の和田さんがJAXAについての説明をしてくださいました。説明終了後、予定にはなかったのですが、油井宇宙飛行士と同期の金井宇宙飛行士が挨拶に登場してくださいました。質問の場面では、生徒たちの疲れが溜まってきたせいなのか質問の数が少なかったことが少し残念でした。

6日目(ホームステイ5日目)【8月3日】

 この日は土曜日で、ヒューストン日本語補習校の生徒さんたちとの交流です。
 朝は現地集合なので、生徒はそれぞれホストファミリーに直接補習校まで送っていただきました。ホストの家が近い生徒は数人で相乗りして来るなど、結構ホストファミリー同士で横の交流があることが伺えました。
 ここでは、まず各生徒が同じ学年のクラスに入って、補修校の生徒と一緒に授業に参加し、次に1年生のクラスに研修生全員が集まり、補修校の生徒と混ざって5人から6人のグループにわかれて、グループごとの自由懇談を行いました。
 同じ日本人でありながら、補修校の生徒の積極的な言動に対し、研修生の消極的な姿が対照的でした。「海外の人と交流するために」より積極的なコミュニケーションが必要なのだなーと実感したところですが、グループ懇談後半の研修生は、打ち解けてきたのか、だいぶ積極的に会話に加わることができるようになってきたようでした。
 最後、教室を出るときには、補修校の生徒にメッセージを手渡す研修生もいるなど、良い交流になったのでないかと感じました。
 解散の予定時刻には各ホストが補習校に迎えに来てくださり、生徒は、午後から翌日にかけて一日半、それぞれのホストファミリーと週末を過ごしました。
 ジムさんから、「夕方、ホストの内の一軒で近くにいるホストファミリーみんなでプールパーティーを行うので出かけてください」と声をかけていただきましたので、お宅をちょっと拝見させていただこうとおじゃましました。そのお宅は、50年前の家をリフォームしたとのことですが、古さを感じさせずに、二人の子供部屋とゲストルームにはそれぞれ専用の洋式バストイレがあり、外には、庭にちょっと小さめのプールと奥さんの趣味の家庭菜園用スペースがありました。日本からすればだいぶ贅沢な造りの家ですが、このあたりの住宅としては決してそうではないようです。びっくりです。すべてのホストファミリーのお宅がこのようなお宅ということではありませんが、皆経済的には恵まれたご家庭のようでした。
 残念ながらプールパーティーには参加しませんでしたが、参加した生徒の感想ではとても楽しかったようです。

7日目(ホームステイ6日目)【8月4日】

 この日は日曜日です。生徒たちはホストファミリーとどんなコミュニケーションを楽しんでいたか心配しましたが、聞いたところによると、ファミリーと買い物や食事をしたり、大きなトランポリンで遊んだり、映画を見たり、または他のファミリーと交流したりと楽しいひと時を過ごしたようです。
 一方、私たち引率と添乗員の3名も、アメリカでのOFFを楽しもうということで、メキシコ湾まで足を伸ばしました。途中、大規模な石油の輸送基地やコンビナートを眺め、ガルベストン島へ渡り、遠く沖合に見える油田の基地が見える砂浜で潮の香りと海水に触れ、海鳥の声を聞き、最後にレストランで海の幸を味わい、メキシコ湾を五感で堪能することができました。
 しかしこの日は、生徒たちにとってはホームステイ最後の日ではありましたが、次の日に行われるさよならパーティーで、集まっていただく皆さんに食べていただく食事作りをしなくてはなりません。楽しい1日であったとは言え疲れている中で、事前研修で決めたメニューを一人で15~20人分ずつ作るのです。ほとんどの生徒がこれまでにもあまり料理をしたことがない上に、なれないホストのキッチンをお借りしての作業です。さらに次の日の朝には、ボストンバックなど全ての荷物を持っての集合ですので、寝る前には帰り支度をしっかりとしておかなければなりません。引率者としては「とても大変だよなー、大丈夫かな」という若干の不安がありました。でも、「大丈夫、ちゃんとやってくれる。」と期待しながら眠りにつきました。

8日目(アメリカでの7日目)【8月5日】

 生徒はみんな元気に集合することができました。
 午前中は、3回目の英会話教室です。昨夜は遅くまで頑張っていたようで、眠気を我慢しながら頑張っている様子が見られました。
 昼食後はさよならパーティーの準備です。初めにアメリカ出身の歌手“カーペンターズ”の歌で1970年台前半にヒットした”トップオブザワールド”を練習しました。初めて聴く曲のようでしたが10数回練習しているうちになんとか歌えるようになり、佐久の子供たちの能力の高さに驚きました。その後会場の飾りつけと、事前研修で練習したダンス“初音ミクの千本桜”の仕上げの練習をし、ホストファミリーの到着を待ちました。
 各ホストが生徒の力作である手料理を持参しながら集まり、料理の配置が終えた5時15分ごろ、総勢40人ほどでパーティーが始まりました。
 まずは、両国の国歌を斉唱し、生徒が自分の作った料理を紹介(もちろん英語です)し食事タイムです。バイキング方式で各自が料理を皿に取っていきます。生徒手作りの料理はどれも評判がよく、おかわりするファミリーもあって、一部の料理は間もなく完食になるほどでした。生徒も昨夜の苦労が報われ、喜んでいました。
 しばらくして、生徒があやとりを始めると、ファミリーの目は生徒の指に釘付けとなり、あやとり用の毛糸がファミリーに配られた後は、生徒がファミリーの指を取りながら毛糸の取り方、外し方を教えました。ファミリーの中にはほうき(・・・)東京(・・)タワー(・・・)を完成させることができて喜ぶなど大変盛り上がりました。
 この盛り上がりが次の折り紙による交流の時間に食い込んでしまったことから、折り紙による交流は十分とはいきませんでしたが、ファミリーの中には紙風船を完成させることができた方がいるなど、良いコミュニケーションが取れたことでしょう。
 続いて、生徒たちによる、これまで3回の英会話教室で習った歌やこの日覚えたばかりの”トップオブザワールド”と、出発前から何度も練習を重ねてきた“初音ミクの千本桜”のダンスの披露です。アメリカに来てから習った歌は、まだどことなく自信無さげでしたが、“初音ミクの千本桜”は堂々と笑顔で自信に溢れた踊りでした。生徒にいちばん近いところにいたジムさんが離れたところにいる私に向かって親指を立てて“グッド”のサインを出してくれました。ダンスの終わりには、生徒が全員で手をつなぎ、大きな声で「ありがとうございました」(日本語ですが)と、深く頭を下げました。このダンスは研修の締めくくりにふさわしいものになったと感激し、「佐久の子供たちは最後はきちっとやるもんだな」と思わず目頭が熱くなってしまいました。
 この時既に、外には空港近くのホテルに向かうバスが待機していました。会場の片づけもそこそこに、ボストンバックに荷物を詰め込んで、あわただしい別れとなりましたが、生徒はそれぞれのファミリーと握手やハグしたり、ファミリーからメッセージをもらい英語で感謝の気持ちを伝えるなどして最後のお別れをしました。
 バスに乗り、バスが動き出した後もお互いに手を振っていましたが、ファミリーの姿が見えなくなったころ、何人かの生徒の目に自然に涙があふれ、しばらく涙が止まらない姿が印象的でした。
 夜8時ごろヒューストン空港近くのホテルに着き、そのまま各自が部屋で休みました。

9日目(ミネアポリス空港から成田国際空港へ)【8月6日】

 研修を終え、一路日本へと向かう朝です。
 6時30分起床、8時にホテルを出て空港での出国手続きを済ませ、10時45分にヒューストン空港を出て、ミネアポリス国際空港には予定より10分ほど早く着きました。
 この空港では、そのまま空港内でトランプをしたり、最後の買い物をしたりして時間を過ごし、成田空港行きの便に予定通り搭乗、出発し、このまま機内泊です。
 この機内では、これまで元気だった生徒の中にも、さすがに疲れが出たのか機内食の注文もせずにひたすら眠る子もいました。

10日目(最終日:成田空港から佐久平へ)【8月7日】

 成田国際空港には、予定より10分程度早く、午後5時20分頃着きました。成田から上野に向かうスカイライナーの中で食べたお弁当は、久しぶりの日本食で、慣れたその味にホッとし、日本に帰ってきたことを実感しました。生徒もはじめは「食べられない」などと言っていましたが、黙々と食べている姿が見られました。
 佐久平駅には、予定通り午後9時56分に着き、改札の外には大勢の方が私たちの帰りを迎えてくれました。みんな極親しい方達ばかりにもかかわらず、なぜか懐かしく感じました。生徒たちが笑顔で家族と再会している様子を見て引率団長としての使命は一つ果たせたのかなと思ったところです。

終わりに(生徒の研修を終えて)

 この研修の目的に「佐久市の中学生がアメリカ合衆国でのホームステイや日本語補習校での交流を通じて相互理解を深め、NASAジョンソンスペースセンター等での見学を通じて国際的視野広めること」とあります。参加した生徒はその生徒なりにこの目的を達成できたのではないかと思います。
 しかし、一方で、達成の度合いはどれ程であっただろうかと考えてしまいました。私自身乏しい英語力での引率となり、会話の中で相手の言葉が理解できない、自分の気持ちが伝えられない場面が何回もありました。結局通訳を通さないとお互いの真意が伝わらず、リアルタイムな感動の機会を失い残念な思いをしたこともありました。
 この研修の目的をより深く広く達成するためには、やはり英語力、特に英会話の力が大事だと痛感したところです。
 また、生徒がこの研修への参加を申し込んだときに生徒自身が持った目的の達成度についても、個人差が大きかったのではないかと感じました。それは、各自が持っている、目的を達成しようとする意欲と、基礎的な語学力、そしてなんといっても積極性の違いによるものと思います。私はこの三つのことは、これからの生活に必要な要素であることを痛感し、参加した生徒たちの将来のためにもぜひ身に付けてもらいたいことの一つではないかと感じました。
 コーディネーターのジムさんが度々「習うより慣れろ」と言っていました。このことは、英語の環境に、構えないで意欲をもって積極的にコミュニケーションを取ろうと言っているのだと思いました。このことは、これからの日常生活の中で一つのポイントになるのではないかと感じました
 研修中、ホストファミリーは生徒達に献身的に関わっていただき、いつもわが子のように接してくださったようです。そのおかげで生徒はファミリーと豊かで深いコミュニケーションが取れたのではないでしょうか。このことにより、今後、生徒とファミリーの間で永い交友関係ができれば素晴らしいと思います。
 生徒たちには、送り出してくれたご両親・ご家族、本事業の実行委員会の皆さん、参加者数の枠の拡大にご支援を頂いている佐久コスモスロータリークラブの皆さん、添乗員の桜井さんやアメリカで案内してくださったミチコさん、そしてコーディネーターのジムさんとジミーさん、なんといってもホストファミリーの皆さんなど、この研修に関係する多くの皆さんに対する感謝の気持ちを忘れずにいてくれることを希望します。
 また、生徒が、この研修での経験を自らの将来に有効に生かし、成長、活躍することを期待します。
 私自身も、この経験を将来の生活に生かすことができるよう心がけていきたいと考えています。
 最後に、多くの貴重な経験と多くの方との出会いの機会を頂いたことに心から感謝申し上げ、引率団長としての研修報告とさせていただきます。

ヒューストン空港にて旗を持って宇宙服を来た牛の人形の前での研修団の集合写真

お問い合わせ

社会教育部 生涯学習課
電話:0267-62-0671
ファクス:0267-64-6132

お問い合わせはこちらから

本文ここまで

サブナビゲーションここから

ふるさと創生人材育成事業

施設案内

情報が見つからないときは

サブナビゲーションここまで

以下フッターです。

佐久市役所

〒385-8501 長野県佐久市中込3056
電話:0267-62-2111(代表) ファックス:0267-63-1680(総務部)
市へのお問い合わせはこちら