令和3年度 SAKUフラワーインフォメーション 5・6月号
更新日:2021年6月11日
佐久市内では多くの花きが生産されています。お店でよく見かけるものが多く、みなさんにもなじみがあるのではないでしょうか。
お店に並んでいる期間も長く、色や種類も多いこれらの花きですが、切り花をお店で購入することはあっても、畑で育っている姿を見ることはあまりないと思います。
そこで、SAKUフラワーインフォメーションでは佐久市で栽培されている花きについて興味を持っていただけるように、情報を発信していきます。
ぜひご覧いただき、佐久市産の花きについて知っていただけたら幸いです。
アルストロメリア
エキゾチックな雰囲気漂う「アルストロメリア」。和名は「ユリズイセン」です。
花びらの斑点を「スポット」と呼びますが、お好みでない方用にスポットレスの品種もあります。見た目は和名のとおりユリやスイセンに似ています。
生産量は長野県が全国1位です。県内では佐久市も主な産地の1つです。
5月25日にアルストロメリアを栽培されている農家さんのハウスに伺いました。
4月20日に植え替えられた株は元気に大きくなっていました。
葉っぱの緑色も濃くなり、活き活きしています。
地面に敷いているのは「シュガーケントップ」というサトウキビが原料の資材で乾燥防止や雑草防止になります。
ワラでも代用できるそうですが、ワラは虫の住処になってしまうことがあるそうで、こちらの農家さんでは使っていないそうです。
右写真の中心にあるのが、小さいですが花や葉っぱになる部分です。
植え替え間もなくは、根を張らせるのが大切な時期で、勿体ないですが摘んでしまい栄養を根に回せるようにするそうです。
佐久市のアルストロメリアはそろそろ、シーズンが終了です。
夏場の2ヵ月間ほど、花を咲かせない期間を設けて、株を休ませるそうです。
花を咲かせないように、芽を摘み取る作業や株が混み過ぎないように間引くという管理をしていくとのことでした。
佐久市産のアルストロメリアはもう少ししたら見納めになってしまいます。
シクラメン
年末の贈答用として人気のあるシクラメンは冬を代表する花ですね。
実は長野県は「全国一」の生産地で、佐久市も主な生産地の一つです。
シクラメンには鉢で育てる「鉢植え」と庭などで育てる「ガーデンシクラメン」があります。鉢植えが一般的ですが、「ガーデンシクラメン」は野外で育てる品種で寒さに比較的強い品種です。
赤や白のシクラメンは、クリスマスのイメージカラーと重なることもあり、クリスマスの装飾に使われることあります。
取材中です。
リンドウ
長野県の県花でもある「リンドウ」は漢字で書くと「竜胆」となります。
「竜胆」はもともと生薬の名前で、リンドウの根が原料のものすごく苦い胃薬らしいです。
リンドウは全国の生産量の5割が岩手県で栽培されていますが、長野県は全国で5番目に多く栽培されています。
5月26日にリンドウを栽培されている農家さんに伺いました。
4月28日に植え付けをしていた苗も元気に育っていました。
この1年間はゆっくりと成長していき、根を大きくする大切な時期になります。
ハウスのリンドウでは、1番早く出荷する株では先走ってしまった花が咲いていました。
これから、つぼみがどんどんと育っていき、6月上旬には出荷が始まります.。
ハウスごとに出荷の時期をずらし、8月頃の需要が多い時期に多く出荷できるように調整しているそうです。
これからの時期は、害虫や病気が多くなる時期です。
そのためにはやはり消毒が大事です。
特に、スリップス類という1~2mmぐらいの小さな昆虫やハダニは葉っぱや花の汁を吸い、葉っぱなどに斑点状の模様が出てしまうのが問題になります。
どちらも気づいた時には、あっという間に広がってしまい、被害も大きくなってしまうそうで定期的な防除が大切とのことでした。
