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JICAアフガニスタン所長 花里 信彦さんからのアフガニスタン便り

更新日:2015年2月2日

(NO1:2010年2月)

花里 信彦氏

JICAアフガニスタン所長

佐久市志賀出身

佐久にもどり、兄姉家族と餅つきや忘年会・新年会、佐久鯉や信州牛、おいしいお米や野沢菜漬け。
家族、ご近所の暖かさや古くからの友人たちの思い遣りを心一杯に受け止めた年末年始から1ヶ月が経ち、ここアフガンでの生活、仕事もようやく落ち着いてきました。

今週は、パキスタン国境近くのジャララバードという街に行ってきました。わたしが住むカブールより暖かく、水も緑も豊富で人々の躍動感が感じられる街です。JICAはここでRIP(Rice Improve roject)というお米の質の向上のためのプロジェクトを実施しています。
現地の圃場で土質や育種方法の研究や研修を実施しています。この圃場で研修した農業指導員が活動している地域ではこの2年間でお米の収量が3倍以上になったという報告もあります。

これはJICAの技術協力が素晴らしいのではなく、過去に続いてきた紛争の影響で、アフガニスタンの農民が親を失い指導も得られず、農耕にも従事できず、米作自体のノウハウが誰にも伝わっていなかったことが一番の要因です。日本人の専門家がアフガンの人たちと一緒になっていい米が作れるようにがんばっています。リーダーの大田さんはもう2年半もここにいます。
外国の援助機関で長期に現場に専門家を出しているのはJICAだけ、うれしい、信頼できると、とても頼られている様子がわかりました。でもこの圃場さえ周りを高い塀で囲み、出入り口には機関銃を持った警備員を配備し、外出は重防弾車でないと安心して活動できない(本当は安心できないのだけれども)というのがここアフガンの現実なのです。

今回の訪問の目的のひとつはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所:JICAの緒方理事長が以前代表を勤めていた機関)との連携プロジェクトで、ジャララバードが属するナンガルハル州での国外・国内からの帰還民の定住を進めるためのプロジェクトを開始するための現地州政府との協議です。
まるでニュースに出てくるタリバンの兵士のような村代表のおじさんたちや、土で塗り固めた粗末な家ともいえない箱のようなところに住み、でも笑顔がかわいい子供たちと一杯会いました。
この国は子供が多いのです。成人はたくさん戦死しました。ロシアに蹂躙され、同じ国内の異民族に虐殺されています。たぶん3、4歳くらいでしょうか、1,2歳の小さな子供を抱えたり、引っ張ったり、田舎の街のそこここで見かける風景です(わたしが住む首都カブールの街中では見られない風景です)。国の外やほかの州から戻ってきた帰還民も雇用や収入が得られないため、イランやパキスタン、国内では首都カブールへ、また移動して行ってしまうことが多く、過去3年程度の調査ではナンガルハル州に戻ってきた帰還民の5割以上がまたほかに移っていってしまったそうです。

UNHCRはここで帰還民が定住するための最低限の支援として家や水道の提供をしてきました。
今度JICAが行う事業は、農村道路や小規模な灌漑水路の整備、小学校の建設や保健所の建設、公民館の設置等を通して、みんなが継続して住み続けられる村落インフラの整備です。当然ながら雇用や収入増につなげるための組織化や技術指導も同時に行っていきます。みんなが安心して住み、子供たちが安全に勉強できる村づくりのために。

佐久で当たり前のように行われている用水の管理や、特産品の生産・販売、土地区画整備もここでは今後何十年も先を見据えてやっていかなければいけません。下水道の整備なんていつになるかは想像もつきません。でもこれはわたしの父も母も、たくさんの我々の先達たちがわれわれのために佐久でやってきたこと。
わたしはここアフガンで佐久の先達たちの高邁な意識や行動力をここに住む人たちに伝えて行こうと想います。

久しぶりに雪が降り街が落ち着いたカブールより。

2010年2月6日 花里信彦

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