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JICA ボリビア 井出教子さんのpachamama通信 vol.4

更新日:2015年2月2日

佐久市のみなさんへ No.4

佐久市の皆さん、お久しぶりです。

12月に入り、ボリビアの学校は長期休暇に入りました。1月末までの長い長いバケーションです。

私の働く教育事務所は年末年始も通常業務ですが、学校での仕事がなくなって大分余裕ができました。今は来年度に向けて教材づくりをしたり、今後の活動計画を練り直したりしています。

この教材づくりでは、現在私と同じようにボランティアとして活動しているスイス出身の女性と協力しながら作業を進めています。彼女は隣町の市役所に勤務しているのですが、10月末にJICAボランティアの先輩が紹介してくださって知り合うことができました。その後、話をしてみると、彼女も私も小中学校の授業で使用する環境教育のための教材開発をしているということがわかったので、お互いアイディアを出し合って協力しようということになり、今に至ります。二人とも前職は中学校の教員で年齢も同じ、そしてボランティアとしての専門分野も同じ、ということでちょっと運命を感じる出会いでした。

写真の1枚目と2枚目は、私が務める教育事務所が主催して11月初めに行った教員向け研修会で、県内から集まった40名ほどの先生たちに環境教育の授業の実践例を紹介した時の様子です。この時も彼女が隣町から駆けつけてくれました。

言葉も文化も異なるボリビアで教材を開発することはとても難しく、壁にぶつかりながらの作業ですが、思いを同じくする人と、また一つつながりを深められたことを嬉しく思いながら仕事をしています。

さて、私の事務所があるコチャバンバ中心街では、12月の一大イベントであるクリスマスにむけて、街のあちこちでイルミネーションが輝き始め、クリスマスツリーやキリストの誕生を祝うモニュメントが見かけられるようになり、街全体が華やかなムードに包まれています。

(写真3はクリスマスのモニュメント。写真4は事務所内の様子です)

街の目抜き通りなどは、一見、日本とあまり変わらないような風景ですが、ここがボリビアであることを感じさせられるのは、大通りや公園でたくさんの物乞いの人たちの姿を見る時です。

子どもを何人も連れた女性や、一人で座り込んでいる老女など、最近特に手を差し出して物を乞う人々を見かけるので、なぜかと思って同僚に聞いてみると、クリスマス前のこの時期は街を歩く人々がいつもより多くのお金を持ち歩くので、地方の貧しい地域から出てくる泥棒や物乞いの人々の数が増えるのだということでした。

路上で物乞いの人とすれ違う時、私はいつも自分がどのように行動すべきか分からず迷います。自分のポケットに入っているお金を渡すべきか、でも全員に同じようにお金を渡すことはできないし、私が渡すわずかばかりのお金が問題を解決するとも思えない。ボリビア人の知人は一緒に街を歩いていた時、「金額は問題ではない。寄付しようというその気持ちが大切なんだと僕は思う。」と言って持ち合わせていた小銭を近づいてきた老人に渡していました。

無表情で何も見ていないようにその場を通り過ぎていく人、「物を乞うより働きなさい」と諭す人、自分の持っている食べ物を手渡す人、街の人々の反応はさまざまです。

私はこの国に暮らすようになって半年経った今も、どうすることが正しいことなのか答えを見つけられずにいます。

インドのカルカッタで長い間貧しい人々のために働いたマザー・テレサは、"残り物を与えるのは、貧しい人々が持っている尊厳に敬意を払っている行為ではありません。"と言ったそうです。

"貧しい人々が最も求めているのは、憐みではなく愛なのです"とも言っています。

(「マザー・テレサ 愛と祈りのことば」マザー・テレサ編 渡辺和子訳PHP文庫2000年)

私はキリスト教徒ではありませんが、クリスマスのための買い物を楽しむ人たちと、そのかたわらに佇む貧しい人たちの姿を見ながら、彼女の言わんとするところ、その言葉の意味について考えさせられています。お金や物を渡すことはただの自己満足にすぎないのではないか、いや、でも何もしないよりは少なからず彼らの役に立つはずだ、しかしそれは本当に正しいことなのだろうか…。

街中で物乞いの人々とすれ違うたびに、人間としての在り方を試されているような気がして自問自答する日々ですが、答えは簡単には見つかりそうにありません。

日本は冬本番、寒い毎日が続いていると思います。年末にさしかかり、慌ただしい日々を送っている方も多いことでしょう。どうぞ皆さん健康にお気をつけて、よいお年をお迎えください。

 平成23年12月14日

 真夏にクリスマスを迎えるコチャバンバ市より

 青年海外協力隊 平成23年度1次隊 環境教育
 井出 教子

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