「望月高等学校の存続について」「佐久地域定住自立圏について」その他(2月8日)
更新日:2017年5月12日
- アナウンサー
寒さが続きますが、立春も過ぎて暦の上では春。新年度に向けて思いを寄せる月ですね。
- 市長
今日はマイナス8度の表示がありましたが、一方でどこか春を感じる季節になってきたと思います。
- アナウンサー
今日は「望月高等学校の存続について」をテーマにお話頂きます。お願いいたします。
- 市長
望月高校は、伝統のある高等学校であります。この高等学校を望月の皆さんが盛り上げていこうという動きがあることをお伝えしたいと思います。
- アナウンサー
新聞などでも取り上げられる機会が多いこの話題ですが、課題として生徒数の減少が挙げられます。
- 市長
望月高等学校について現在の課題を挙げますと、全校生徒数が160人を下回った場合はいずれかの選択をしなければならない可能性があります。一つはどこか別の高等学校の分校という形の地域キャンパス化。もう一つは他校との統合。もう一つは募集停止ということになります。これは2年連続160人を下回った場合にいずれかの選択を迫られる可能性がある訳ですが、実は今年度の入学生の段階で160人を下回ってしまっているのが現状です。今年の受験生の進学が決まり、在学生と合わせて160名を下回ってしまうと2年連続となってしまいます。これを回避していこうというのが、佐久市が応援している取り組みです。
- アナウンサー
望月高等学校についていただいた資料を見ますと、大正15年に開校し、創立91周年。卒業生は過去約15,000人ということで、思いを持ってこの話題について考えている方が多いと思います。
- 市長
望月高等学校としては、小規模ということを逆手に取り、面倒見の良い学校ということで認知されていたり、文科系のクラブの中で特に書道部や写真部は全国的な活躍があります。現代書道の父、比田井天来先生の地元ということもあり、これまでも書道に関しては大変卓越した技術力、指導力を持って数々の栄誉を残されてきました。また卓球をイメージする方もいらっしゃると思います。様々な伝統をもった高等学校です。この望月高等学校のきめ細かい文化活動を一つの魅力として、ぜひ佐久地域の皆さんに選んでいただきたいと思います。
- アナウンサー
学生の皆さんにも、望月高等学校の魅力について改めて考えて、受験者数が増えていけばいいなと思います。そんな中、存続への基盤になろうと「望月教育未来会議」が発足しました。
- 市長
同窓会の皆さんや望月の区長会など27団体の皆さんが、継続をしていくために努力をされています。内容としては同窓会報を同窓生に限らず全戸配布したり、注目なのは望月高等学校のプロモーションビデオを作成しYou Tubeなどで発信をしていくという試みもあります。また、2月12日、日曜日には「望月高等学校応援コンサート」が開催されます。
- アナウンサー
コンサートは駒の里ふれあいセンターで午後1時からです。
- 市長
望月高等学校を盛り立てていこうとする皆さんによって、どのような方法があるかという中で、この望月高等学校応援コンサートが開かれるとのことです。和太鼓やクラシック音楽を折り込んだ素晴らしいコンサートになると思います。入場料は1,000円になります。お問い合わせは事務局の高塚さんです。ぜひおいでいただいて、望月高等学校への思いを深めていただきたいと思います。
- アナウンサー
望月高等学校への温かい思いというのは、こういった話題からも伝わってきますね。
望月高等学校をどうしたら存続できるかと考えている佐久市民の皆さんがいらっしゃいますが、ひとことお願いします。
- 市長
去年同窓会より野沢・中込地域から望月高等学校へ通う生徒のために、通学に使えるバスを用意してくださいという強い要望がありました。私が県会議員の時にも高校の統廃合の課題がありましたが、その時に望月高等学校と野沢南高等学校も話題になりました。そういう意味では高等学校の統廃合については大変思いがあります。
野沢・中込方面からバスで通える環境もありますので、多方面から望月高等学校で頑張ってみよう、書道や写真など文化的な方向を目指そうという皆さんにおいて、大変環境が整った望月高等学校へと選択肢を広げていただきたいと思います。
- アナウンサー
この時間は、望月高等学校存続に向けていろいろな温かい話題や想いを聞くことができました。
続いての話題は「佐久地域定住自立圏について」。今回は佐久地域11市町村と東御市で構成する、佐久地域定住自立圏の協定に3つの取り組みを追加変更したとのことですが、そもそも定住自立圏というのはどういうものでしょうか。
- 市長
一つの自治体ではなかなか取り組みにくいことについて、連携をとっていきましょうというものです。今回協定に加わったものを例に挙げますと、お酒になる酒米について連携をとる場合、酒蔵は佐久地域に13蔵あり、佐久市に11蔵、小諸市と佐久穂に各1蔵あります。広域連合という枠にすると酒蔵がない市町村も多いので、酒蔵がある市町村を中心に連携をとる形になりました。結果的に定住自立圏は、佐久地域11市町村と東御市が加わり、12市町村になります。東御市においては、一部に旧北御牧がありますが、もとは佐久地方だったこともあり、佐久地方とも深い関わりがあり、連携をとっていただいています。
一つのまちで取り組むよりも、複数の市町村で連携をしたほうがよいものをやっていこうということです。この定住自立に加わることで、国からの財政支援も受けられますので、そういう意味ではプラスの面があります。今回はICT教育の推進も行います。ICTと聞いてどのようなイメージですか。
- アナウンサー
ICTという言葉は、佐久に来て初めて聞きました。
「ICTフェスタ」のような情報やコンピュータに関係するものですか?
- 市長
タブレットを使ったタブレット教育をイメージしてください。
「Newton(ニュートン)」という雑誌の社長さんとお話をさせていただいた時に、推薦していただいたもので感激したのですが、何億年も昔の大陸が移動する様子を、自分で操作しながら動画のように見ることができます。さらに興味深いのは、何億年後の未来の大陸の様子を見ることができます。このようなものも取り組みの中に入ってくると思います。
- アナウンサー
動画の教科書ですね。
- 市長
2次元ではなかなか表現できない物を、動画などを使ってやることは非常に興味深いことであります。また、理科の実験は実際にできるものもありますが、それをICTに依存していくことも課題としてあります。上手な使い方をしていく、どのように活用していくことがより有効なのかということを、この定住自立圏で一緒に研究して進むと、より効果的なICT教育が進むのではないかと思います。
- アナウンサー
定住自立圏内の子供達が、他の地域と比べてタブレットを使った先進的な教育を受けることができるのはすばらしいことですね。酒米についても、PR方法の検討や、酒米づくりを佐久市と佐久穂、小諸で行うことなどにより思い入れが強まりますよね。
- 市長
酒米を作ることは酒蔵のない地域でもできますので、定住自立圏内で意欲のある市町村との連携はいいのではないかと思います。
- アナウンサー
地域を結ぶという意味では、今回の定住自立圏の12市町村の協定の一部が追加変更した話題を市長にお話頂いていますが、交流促進のための交通インフラなどの整備、建設分野での協力も追加されましたよね。
- 市長
これは今までもやっていたことですが、明確に位置づけをしました。中央横断自動車道も平成29年度には「佐久臼田インターチェンジ」「佐久穂インターチェンジ」「八千穂高原インターチェンジ」ができますが、その先も大きな関心だと思います。佐久市が開通したから良いかというとそういう訳ではありません。実際には南佐久を通過しなければ効果が出ません。小諸市や軽井沢町、立科町も同じことなので、この高速道路に関しては、沿線だけではなく、広域的に結束し取り組むことを改めて確認する意味で、この定住自立圏に入れました。これは中部横断自動車道だけではなく、松本~佐久間の高規格道路などについての連携も含まれています。
- アナウンサー
未来を見据えてということですが、この時間は佐久地域定住自立圏協定の3つの取り組み、(1)ICT教育の推進、(2)佐久地域の日本酒のブランド化を協力して行う取り組み、(3)交流促進のための交通インフラの整備分野の協力が追加変更された話題を市長に伺いました。
最後に市長から市民のみなさんにひとことお願いいたします。
- 市長
一番力を入れていこうとするこの春の大きな話題の一つは、望月高等学校です。望月高等学校を応援していこうという思いは、全市へ広げていきたいことだと思っています。これまでの伝統や今あるきめの細かさは、望月高等学校ならではのものでありますので、そういった物を大切にしていく地域でありたいと思います。野沢や中込からも通えますので、ぜひいろいろな方面の皆さんに望月高等学校を選んでいただきたいと思います。書道や写真などに興味のある方は、選択肢に入れていただきたいと思います。2月12日、日曜日午後1時から駒の里ふれあいセンターで開催される「望月高等学校応援コンサート」へ、ぜひ大勢の皆様お集まりいただきたいと思います。
- アナウンサー
この時間は、栁田清二佐久市長でした。ありがとうございました。
- 市長
ありがとうございました。
