「ドクターヘリの高速道路着陸について」「タイ、チョンブリ県における町ぐるみ高齢者ケア・包括プロジェクトについて」その他(1月16日)
更新日:2018年4月12日
- アナウンサー
2018年、お正月が過ぎたと思ったらあっという間に16日になりました。
今日もたくさんの佐久の市政情報、最新の情報をお伝えしていただきます。
まずは年末にもお伝えいたしましたが、「ふるさとCM大賞NAGANO」についての話題です。
- 市長
お正月に放映されました「ふるさとCM大賞NAGANO」は、abn(長野朝日放送)さんで毎年行っているものでございます。
今年も臼田中学校美術部の皆さんが「長野県市長会長賞」受賞となりました。今回のテーマは「3大ケーキのまち」ということで、年間50回放映されますので、皆さんの目にも届くのではないかと思います。
- アナウンサー
学生の皆さんもこのようにCMをつくることを通して、佐久の魅力を探っていくということは、非常に良い試みですね。
- 市長
今年1月4日の仕事始めの式に、臼田中学校美術部の皆さんにお越しいただき、指導の先生から紹介いただきました。
実は2014年にCM大賞で長野県知事賞を取ったCMを「臼田中学校の皆さんが作られた映像にコメントを寄せてください」ということで新海誠監督に送りました。
新海監督よりメッセージをいただいたので、臼田中学の皆さんにお渡ししたところ、とても皆さんが喜んでいるという話しを顧問の先生にしていただきました。
その時はプルーンを題材に、「桃太郎」を「プルーン太郎」にしたバージョンで、小気味の良いものでした。
- アナウンサー
それも、市長がツイッターで迅速に対応をしてくださったおかげで、そういう思い出につながり、地域の偉人の方と繋がるというのは素晴らしいですね。
- 市長
作品としての秀逸性を見出だしてくれたので大変嬉しかったです。
- アナウンサー
そして、今回は受賞になりませんでしたが、積極的に取り組んだ佐久平浅間小学校6年2組の皆さんもいらっしゃいました。
- 市長
「ふるさとCM大賞」の定着が、次々といろいろな挑戦をするきっかけとなっていると思うので、良い企画だと思います。
- アナウンサー
たくさんの皆さんにこれからもぜひ参加していただきたいと思います。
続いて、元日から大きく掲載されました、「ドクターヘリ」の話題をお願いします。
- 市長
今でも連日報道されていますが、2016年に軽井沢スキーバス事故がありました。大勢の皆さんが犠牲になられた痛ましい事故でありました。今は、いろいろな報道メディアの中では、バスの運行に関して、法律改正やそれに対する業界のアプローチ等が大きく報道されています。
佐久広域消防本部は所管でしたので、これをひとつの教訓にして改革を進め、その中から生まれたひとつの発想が「ドクターヘリが高速道路上でも着陸できるようにしていこう」ということでした。
実際に佐久地域は高速交通網が充実しており、今年3月には中部横断自動車道が八千穂高原ICまで延伸し、大変便利になりますが、高速交通網が充実するということは大きな事故の発生とも背中合わせになるわけです。
その時に、事故が起こらないように交通安全対策は警察の皆さんがしますが、万が一事故が起こってしまった時に、私たちはどう対応するのかということを検討し「ドクターヘリの高速道路着陸」に漕ぎ着けられそうだということです。これは、NEXCO(ネクスコ)さん(旧道路公団)や警察の皆さん、関係の皆さんが力を合わせてやってくださいました。
佐久でドクターヘリが導入されているのは皆さんご存知だと思いますが、日本では10機目でした。その後、松本でも配備されて今は2機で運用しています。それを有効に活用する上でもやっていこうとする試みでした。
- アナウンサー
軽井沢のスキーバス転落事故については、連日報道され、今日の新聞にも1面等で大きく掲載されています。
- 市長
私は広域連合長という立場で、当時の119番を確認しましたが、スキーバス事故が起きた時、7本ぐらいの電話が入っています。氷点下マイナス10度ぐらいの真夜中の大事故の中で119番をかけ、佐久広域消防本部でそれを取るかたちになりました。
当然、正確な場所や状況を説明することは難しいことです。その中で救出活動を行うことを想定して、今後もいろいろな手立てを打っていきたいと思っています。
2度と起きてはならない事故ですが、100%ではないとするならば、その手立てを考えておくことが広域消防だと思います。
現場では消防長をはじめ、力を合わせてやっていただいています。
- アナウンサー
今日の新聞にも大きく掲載されています「ドクターヘリが高速道路本線上への着陸が可能になった」という話題でした。
続いては「佐久の技術が世界に」という話題ですが、「タイ、チョンブリ県における町ぐるみ高齢者ケア・包括プロジェクト」についてお願いします。
- 市長
今、日本が超高齢社会ということであり、もっと進行していくということですが、アジアに目を向けてみると、アジア諸国は日本よりも速いスピードで高齢化が進んでいくことが予測されています。
現在、アジア諸国の高齢化率は、日本よりも低いのですが、これから加速度的に高齢化社会を迎えることになります。
医療保険について、日本の場合は国民皆保険制度となっていますが、アジアの多くの国々は一部の人しか入っていません。介護保険はほとんど対応されていないということです。その中で高齢化が進み、どうするかとなった場合、寝たきりにならない、介護が必要にならないようにする、病気にならないようにする、つまり保健活動を行い、健康を維持していくということに意識が向いており、タイのチョンブリ県の中ではそのような取り組みが行われています。
その中のパタヤビーチ近くのサンスク町という町と佐久市が提携し、同じように佐久大学と国立のブラパ大学、そして附属の病院が佐久総合病院、浅間総合病院と連携し、日本とタイそれぞれの地域の連携により、タイの今後の高齢化に対してどのように保健活動をしていくかということについて3年間ぐらい活動を続けてまいりました。
1月19日、20日に、タイで「ヘルスフェスティバル」を行います。「ヘルスフェスティバル」は、佐久総合病院や浅間総合病院の「病院祭」、そして佐久商工会議所が行う「ぞっこん!さく市」をモデルに、いろいろなイベントを開くことによって健康を維持していくことをそれぞれの地域の皆さんに理解していただくためのものです。
佐久大学の束田先生を中心に実現に向けやっていただいています。また、佐久市内のシナノさん、エフビー介護サービスさん、そしてマイクロストーンさんも参加するために一緒にタイのサンスク町へ行くことになっています。
私も明日から一緒にタイへ3泊5日で行ってまいります。
タイのサンスク町のナロンチャイ町長は大変にエネルギッシュにこの事業を進めており、タイの国の方は、リーダーシップを発揮すると、日本より速い速度で事業が進みます。
- アナウンサー
現地でどのようなことが行われてきたのか、また報告をお願いします。
- 市長
ぜひ前に進めていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
- アナウンサー
「タイ、チョンブリ県における町ぐるみ高齢者ケア・包括プロジェクト」について、佐久市が大きく関わっているということでお伝えいたしました。
さあ、市長からのリクエスト曲を流したいと思いますが、どんな思いを込めてこの曲を選んだのですか。
- 市長
大変に有名なジョン・レノンの「イマジン(Imajine)」という曲ですが、この曲がテーマ曲となった1980年代の映画「キリング・フィールド」に出演していたカンボジア人のハイン・S・ニョールという役者さんがいます。私が代議士の秘書だった時代に自由民主党本部でこの方の講演会がありまして、国会議員の皆さんが15~20人ぐらい集まってお話しを聞きました。この方はかつてのカンボジア戦線を描いたこの映画で、クメール・ルージュという大変過激で統治軍政を敷いた組織に対する批判を繰り広げている役でありまして、日本に対しても大変主張をされていました。
その内容は、クメール・ルージュに対して中国政府は軍事援助、財政援助をしていました。日本は中国に対して円借款(えんしゃっかん)といってとても低金利のお金を貸して国際支援をしていたわけですが、この日本の姿勢について大変批判をしていました。日本が中国を支援し、中国がクメール・ルージュを支援する。そしてカンボジア人はクメール・ルージュに大量殺戮され、それを描いた映画「キリング・フィールド」についてのお話しがありました。
戦後日本がアジアに対してやってきた支援というのは、ある意味“戦後処理”です。ODAも円借款も、ヨーロッパがアフリカに対して、アメリカが南米に対してそれぞれ対応しているのはこれまでの歴史上の関係においていろいろなかたちで影響を与え、迷惑をかけたことに対して、その後支援をしてきたということです。そのやり方は平和的にその地域の自立と民主主義をつくっていかなければならないと思います。
そのような意味では、今回のチョンブリ県との町ぐるみの包括的な保健活動は意味があると思います。
そのきっかけになった映画が「キリング・フィールド」という映画で、その曲が「イマジン」でしたので、今日は高齢者ケア包括プロジェクトに触れ、いつもアジアのことを考えるときにはこの映画があったので「イマジン」をお願いしました。
【 ♪イマジン 】
- アナウンサー
ジョン・レノン「イマジン」を聞いていただきました。
栁田市長、いかがでしょうか。
- 市長
いろいろな人の記憶に残っている曲だと思います。
ジョン・レノンの代表曲というのは、ジョン・レノンがオノヨーコさんと人生をかけた仕事が曲に込められているのではないかと思います。
- アナウンサー
この「イマジン」にも思いを乗せながら、チョンブリ県と佐久の繋がりが益々広がりますように。
- 市長
日本という国の中で、アジアとどのように付き合いをしていくかということはとても大切なことで、自治体としてできることに力を尽くしていきたいと思います。副議長にも一緒に行ってもらいますが、価値のあるヘルスケア事業にしていきたいと思っています。
- アナウンサー
最後に栁田市長メッセージをお願いします。
- 市長
この春に向けて、予算査定も終わりまして議会に臨むわけでありますが、平成30年度は平成も残り1年となり、次なる時代への準備をしていく年になると思います。
高速道路の開通もあり、変化する佐久市でございます。ひとつひとつの事業を親切丁寧にご説明申し上げてまいりますので、市民の皆さんのご理解とご協力をいただきたいと思っております。
