「新クリーンセンター建設・温水利用型健康運動施設に関して」 (平成26年2月5日放送)
更新日:2015年2月2日
- アナウンサー
今朝の佐久市内も冷え込みました。 - 市長
寒かったですね。これまでが暖かかっただけに、今日の寒さは身に染みる感じでした。 - アナウンサー
暦の上では立春を迎えていますけれども、寒さ、暖かさを繰り返して本格的な春が訪れます。佐久市内も春が待ち遠しいと思います。 - アナウンサー
今回の佐久市からのお知らせは、気になる市政の話題や気になるトピックスを市長解説のもと、お届けしております。現在、平根地区上舟ヶ沢地籍に建設が予定されています新クリーンセンター、それに伴う地元還元型の温水利用型健康運動施設の2点について、現在の進捗状況、並びに市の考えなどを聞いていきたいと思います。
まずは新クリーンセンターの建設、温水利用型健康運動施設の進捗状況はどうでしょうか。 - 市長
建設場所は、平根地区上舟ヶ沢、棚畑地籍で、佐久スキーガーデン「パラダ」の北パラダスキー場の東側になります。毎日のごみの処理量が110トンのごみ焼却処理施設を造ることになっています。利用される自治体は佐久市と北佐久郡の皆さん、南佐久郡の皆さんということになります。一部事務組合という方法を取ることを予定しています。一部事務組合とは、広域に渡る作業において1つの行政体を作っていくことになります。参加される自治体は佐久市、軽井沢町、立科町、御代田町です。南佐久郡の自治体は、その施設を利用されるということになります。 - アナウンサー
現在、中込原にありますクリーンセンターの老朽化に伴いまして、新たにクリーンセンターの建設予定があるということですが、現在の佐久市内のごみの焼却状況はどういう状況なのでしょうか。 - 市長
中込原にありますクリーンセンターは佐久市と軽井沢町で行っています。もう1つ、望月地区印内に焼却炉があります。かつての川西地区になります。浅科、望月、立科、北御牧という事になります。現在の自治体でいいますと、佐久市、立科町、東御市で構成している焼却炉です。それぞれの施設の老朽化に伴いまして新たな焼却炉が必要という中で、これまでに、どういった場所に造って行くかということを検討して参りました。だんだんに進んで参りまして、場所は舟ヶ沢地籍に決定しました。環境アセスを3年間行いますが、焼却炉を造った場合に、どういった動物や植物への影響があるかを調査して対応を取っていきます。地元の皆さんにしてみますと、「環境アセスに入ることはいいですよ。」という事でご理解を頂いております。平根地区の皆さんからは「温浴施設というものを造ってください」というのが、地域としての要望という事になります。現在、温泉を活用していこうという事で、議会の皆さんの全会一致で、温泉探査という事についてはご了解を頂いたところです。調査をしたところ、少し難しいかなというデータもありましたし、あるいは斜面と平らな部分との接合点に可能性があるという報告もありました。その中でこういったデータをどのように読み取ることが正しいのか、「産学官連携の協定」に基づいて信州大学の先生に分析をしていただきました。「このデータは、十分に理解できるものであり、温泉探査の結果から導き出せるものは、かなりの確率で温泉が出ますよ。」というご指摘をいただきました。 - アナウンサー
今、説明がありました温泉利用型の健康運動施設は、平成28年度を目途に整備が進んでいるという事ですが、現段階で基本計画の中では概算の事業費として約15億円、温泉を利用した形での健康運動施設ということで、観光面においても、佐久市においてもメリットはあると考えられます。これに対して市民の皆さんからどういう施設になるのか、この施設の成す意味等の意見も上がっていますが、いかがでしょうか。 - 市長
15億円という数字は実施計画の中で出させていただいた金額です。15億円という金額の全てを佐久市民の負担によって建設されるわけではないという事を、是非ご理解いただきたい。この一部事務組合を組もうとしている、佐久市、軽井沢町、立科町、御代田町ですが、その皆さんからの相応分の負担ということですので、佐久市の人口は10万人いますので、概算で15億円のうち10億円ぐらいが佐久市の負担になります。この10億円を佐久市では合併特例債を充てて行く予定でいます。10億円のうちの3分の2は国費によって賄われますので、佐久市民の負担は3億数千万円に留まります。
これから佐久市の高齢化がどんどん進んでいく中で、10年後、15年後にクリーンセンターを建設し、地域の皆さんに納得のいただけるような設備を整えていくのは体力的に難しいと思います。高齢化が進んでいく、消費税が上がっていく、保険料が上がっていく時代にクリーンセンターを建てられるかというと、非常に難しいと思います。クリーンセンターを受け入れていただくための条件を整えることはすごく難しいだろうと思っております。そういう意味では、地域の皆さんの要望を加えて、交流人口の創出としてスキー場のすぐ横に温泉を使った運動施設を造ることによりまして、お風呂に入る部分と健康増進の施設の部分をこれから具体的に詰めていきたいと思います。
車で来る時に、「スタッドレスタイヤがなくても来られるスキー場ですよ。」とお話しをしておりますが、そのスキー場にまた新しい魅力を創出できる温泉施設が出来れば、交流人口の創出を生み出す事にもなると思います。何十年にいっぺんのごみ焼却施設が必要だと思っております。新クリーンセンターというものと温泉利用型施設というものをセットで考えていただきたいと思っております。
佐久市民の皆さんが1トンのごみを焼却するコストとして現在2万1千円かかっています。民間の会社にお願いすると、4万5千円かかってしまいます。計画の中では1トン当たり3万円台前半で留めたいと思っています。施設を新しくするので、少し値上がりをするかもしれません。民間にお願いをしている場合は、「4万5千円を4万6千円にしますよ。」と言われた時に、それを出さざるを得ないという不安定さがあります。コストとしての高さというものもあります。「明日からは入れてはいけませんよ。」と言われたら、焼却ができなくなってしまいます。民間に委ねるということは、安定度、コストの面からみても大きな弱点となります。自前で持つということは建設費を負担することになりますが、長期にわたって安定的に焼却することができると思います。コストの面において4万5千円を上回るようなことにはなりませんので、長期的に考えると、自前で作ることがとても大切だと思います。 - アナウンサー
この時期、このタイミングでの事業に対する思いということなのでしょうね。 - 市長
これから高齢化率が上がる、様々な社会保障費が上がっていく中においては今しかない。合併特例債を使って行っていく中において、平根地区の皆さんが自分の地域のごみだけを燃やすのではなく、他の地域のごみを燃やすことを受け入れてくれた気持ちをとても大切にしていかなくてはいけませんし、軽々に他の地域とのコスト比較ということは、とてもできないです。他の地域の皆さんと平根地区の皆さんとの比較をし始めたら、平根地区の皆さんはごみを燃やしたいわけではないのです。そういう意味では、非常に断腸の思いで、地域のために、将来の佐久市や子供たちのために引き受けることを決断してくれたのですから、その皆さんと向き合って要望を聞く中で、佐久地域全体にとってもプラスになるような施設にしていく事が大切です。
中込原にあるクリーンセンターは、ごみ焼却量が平成22年が一番少なかったのですが、またごみが増えてきています。その理由は放射能です。福島原発の影響によって、佐久地域で剪定された桃やりんごやプルーンの果実の枝を焼却しています。畑で燃やすことによって土壌汚染ということがありますので、クリーンセンターで燃やしています。放射能が入っている焼却灰を今まで佐久市と小諸市境にあった会社が担っていましたが、様々な事情で受け入れができなくなりましたので、佐久市の焼却灰は山口県宇部市に持って行っています。本来、廃棄物処理というのは、自分の地域で出したごみは自分の地域で処理することが原則であると言われています。佐久市においてクリーンセンターを新たに造ること、そして新しい交流拠点として地域の皆さんの要望に応えていくことが、今行うべき佐久市の使命だと思っています。 - アナウンサー
今回の佐久市からのお知らせは、新クリーンセンター建設とそれに伴う温水利用型の健康運動施設に関して現在の佐久市の状況と今後の進捗状況などを伺ってきました。この話題に関しては、定期的に、この番組内でもお伝えしていきたいと思います。 - 市長
リスナーの方にも疑問点があると思います。そういったものに関して出来る限り答えていきたいと思っております。これは時代の要請として必ずやらなければいけないことですので、1回迷走を始めてしまうと、県内においては10年以上場所を決められないでいる例もあります。結果的に市民負担が大きくなるので、その道だけは辿ってはいけないと思います。 - アナウンサー
ここまでは佐久市からのお知らせ、佐久市がお送りしました。今朝は柳田清二市長に伺いました。ありがとうございました。 - 市長
ありがとうございました。
