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JICAアフガニスタン所長 花里 信彦さんからのアフガニスタン便りNo10

更新日:2015年2月2日

 (NO10:2011年1月)

花里 信彦氏

JICAアフガニスタン所長

佐久市志賀出身

アフガニスタン便り(第10号)

明けましておめでとうございます。

元日のカブールの気温は2℃、最低気温はマイナス3℃位でした。冬恒例のスモッグが立ち込め決して清清しい元日という感じではありませんが、張り詰めた冷たい空気を吸い「いよいよ2年目」と想うと、さすがに身も気も引き締まる思いがします。

アフガニスタンでは正月の休日は1月1日のみです。今日2日はすでに建設工事の槌音が響いていますし、街は渋滞です。日本であれば家でゆっくり過ごす元日さえ特別な日ではなく、昨夜はカブール首都圏開発の関係者に夕食に呼ばれ、りんごジュースを飲みながら今年の計画を入念に打ち合わせるという、完全に仕事モードでの一年のスタートです。

今年の私たちの目標は、「去年1年で作り上げた事業の戦略や体制を強化し、より開発効果の高い、人々に成果を実感してもらえる事業を実施すること」です。

昨年の10月から12月にかけてはJICAがアフガニスタンで事業を実施していく上での不安要因がいくつも発生しました。
たとえば、民間警備会社の解散問題やジャララバード空港への立ち入り禁止措置。北部バルフ州での開発関係者の誘拐事件の多発。それに自衛隊医務官派遣問題等、我々がアフガニスタンで活動を継続していく上で脅威になる問題が山積しています。

これらの問題にどう対処していくか、急遽年末に東京に出張し経営陣と協議してきました。
アフガン支援をどうするか。

アフガニスタンでの反政府勢力による治安事件(自爆テロや時限爆弾攻撃等)の2010年の発生数は2009年の1.7倍強、2008年の2.2倍強です。発生場所も戦闘の続く南部だけではなく、南東部や北部に大きく拡大しています。首都カブールでも5月以降沈静化していたかに見えましたが12月19日に国軍を狙った複合テロが発生し多数の死傷者が出ています。我々が活動するジャララバードでのISAFによる空港使用禁止も支援活動に大きな影響を与えています。現在関係者は現地入りすることが出来ません。連絡事務所を置くバルフ州でも12月に外国人誘拐事件が多発、警戒を強めています。

「関係者の安全を確保し、効果的な支援を続ける」 とても難しい課題です。

緒方理事長に現状を報告。理事長に問われました。「日本の援助の欧米諸国との違い?」。私の答えは「TRUST(信頼)」です。アフガンの人たちの信頼を得ている支援。その信頼の上に成り立っている安全。 とはいっても、その安全は磐石ではありません。
治安リスクの高いプロジェクトの実施体制の変更やアフガン政府のプログラムやNGOとの連携を活用した支援の拡充により、安全を確保しつつ効果を上げていくことが不可欠です。

年末の休みは31日だけ。国内に残っている所員が家に集まり昼過ぎから忘年会をしました。朝8時ごろから用意をはじめ、ついでに一杯も始めたのがいけませんでした。夕方5時半にはダウン。年越しそばも食べず目が覚めたら2011年になっていました。

これが2010年の締めくくり。ちょっと残念でしたね。

スタートしたばかりの2011年は大きな課題ばかりですが精一杯取り組んで行きたいと思います。我々の想いと行動をこの便りを通じて皆さんにもご理解いただければ幸いです。

佐久の正月は清清しい青空が広かっているのでしょうか。
今では田んぼでスケートをする子供たちの姿は見られないのでしょうか。
温暖化の影響なのか、都市化の影響なのかわかりませんが、寂しいですね。
昔は冬はスケート一色でしたが。洞源湖のスケート大会もなくなってもう久しいと聞きました。

2011年1月2日。
花里信彦、
正月なのにいつもの街、カブールより。

JICAホームページ

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電話:0267-62-3283
ファックス:0267-63-3313

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