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JICAアフガニスタン所長 花里 信彦さんからのアフガニスタン便りNo2

更新日:2015年2月2日

(NO2:2010年3月)

花里 信彦氏

JICAアフガニスタン所長

佐久市志賀出身

ここカブールは3月中旬からようやく春めき、事務所の庭のアーモンドの花(左:写真)もほころびだしました。
アーモンドの花は少しはなれたところから見るとなんとなく桜の花のようにも見えます。庭の花を写真にとって見ました。やっぱり桜の花とは大分違いますね。
昨年、軽井沢のお菓子屋さんが送ってくださったソメイヨシノの木が一本庭に植えられています(事務所の人間が飛行機で同席し「アフガンで桜の花を」と贈ってくださったものです)。ようやく青い芽が出てきましたが、花をつける気配はありません。
佐久の家の庭に植えた桜も花をつけるのに時間がかかりましたから、わたしがここにいるうちに花をつけてくれるといいなと思っています。
冬の間の乾いた埃っぽい空気もなんだか少ししっとりとした感じで、毎日気持ちのいい朝を迎えています。

カブール市の現在の人口は約400万人と言われています(日本のように住民登録制度がしっかりしている訳ではないので正確な数字はわかりません)。毎日パキスタンやイランからの帰還民や地方部からの国内避難民が流入していますし、自然増もあり2025年には500万人(広域カブールでは900万人)に増加することが予想されています。街のあちらこちらでスラムが形成され、1日1ドルの生活もできない人たちがあふれています。この街を再生し、新たな首都圏を建設し、雇用の創出、民生の向上を具体化し、アフガンの人たちに希望と誇りを取り戻そうという計画が「カブール首都圏開発計画」です。

JICAはこの計画を具体化するため2008年からマスタープラン作成のための協力を行い、先日その報告書を緒方理事長からカルザイ大統領に手渡しました。カルザイ大統領からは日本の今までの協力に対する心からの感謝の気持ちが表明されるとともに、今後のアフガンの未来のために一番の友人として日本と歩んで行きたいという真摯な気持ちが伝えられました。わたしよりわずか2歳年上の大統領ですが、大分苦労されているのでしょう、また、経験の重みでしょうか、人を包み込む柔らかさと誰にも負けない強靭さを兼ね備えた人でした。
これからは具体的な事業の開始です。まず、政府で働く人たちの能力の向上。調達や契約、建築基準や標準等の設定、具体的な工事や事業の実施を通じたトレーニングの開始です。住宅や工業団地の開発にはもちろん民間企業の参画が不可欠です。総事業費は数兆円になりますが、政府の基盤整備と民間投資の誘致をうまく組み合わせて進める方針です。ここ1ヶ月くらいは財務大臣をはじめとする主要閣僚と何度も何度も話し合い、国家の最優先プログラムとして実施していくことになりました、6月開催予定のカブールコンフェレンス(各国の外務大臣級が集まり、今後のアフガニスタンの復興と開発の方向性を議論する国際会議)では、その重要性を確認し、各国からの支援を募る事になります。
日本が作ったマスタープランを活用して、紛争により荒廃した最貧国のアフガニスタンが復興・再生していく。まるで夢物語のようですし、そういって反対する人もいます。でもここアフガンでは日本の技術に対する絶対的な信頼、日本人に対する尊敬がいまでも実在します。日本の技術と誠実さをもって友人としてのアフガニスタンとともに一生懸命に働けば、アフガニスタンの明るい未来は必ず訪れると信じています。そのためにもアメリカや世界銀行等の影響力を持つ組織の支持を得て世界が一丸となって復興・開発を進められるよう大変な調整が続きます。

大統領とお会いした前日がアフガニスタンの新年「ナウローズ」でした。ダリ語で「新しい日」という意味だそうです。日本の春分の日と同じ3月21日がアフガンの新年です。友人に聞いたら「21日は山に登る」のだそうです。ゾロアスター教の風習で、新年は家の中で煙を焚き悪魔を追い払うのだそうです。アフガニスタンといえば過激なイスラム教というイメージがありますが、バーミヤンの仏教遺跡に見られるように以前は仏教も盛んでした。北東部あたりを「ガンダーラ」と呼んだという話を聞いた時は、あのゴダイゴの歌を思い出して、あの頃と今がつながっている事に感動しましたが。
ここに住んでいる間に少しでもアフガンの文化や歴史に触れる機会を増やし、皆さんにもお伝えできたらいいなと思います。

春とおもったら、一気に初夏のように日差しが強いカブールより。24日の気温は23度もありました。

花里信彦

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