令和4年佐久市議会第4回(12月)定例会招集あいさつ
更新日:2022年11月28日
令和4年佐久市議会第4回定例会(令和4年11月24日招集)
招集のご挨拶を申し上げます。
はじめに、かねてよりご協力をお願いしてまいりました、佐久市在住の「ゆうちゃん」こと中澤維斗(ゆうと)君の状況につきまして、ご報告申し上げます。
難病の「拘束型心筋症」を患い、海外での心臓移植を希望しておりました維斗君は、市民の皆様をはじめ、日本全国からのご厚情により賜った2億3千万円余の募金により、本年2月にご家族と渡米されました。
アメリカでの療養生活におきましては、病状が悪化したことにより、補助人工心臓を装着しながら、小さな体で懸命に耐えられた時期もあったと伺っております。
去る10月27日、臓器を提供してくださるドナーが見つかり、約10時間半に及ぶ大手術を行い、無事に心臓の移植を行うことができました。
術後の経過も良好とのことから、今月17日に退院されまして、来年2月を目途に帰国する予定とのことでございます。
維斗君が元気な姿で、この佐久市に戻ることを心待ちにするとともに、ご支援を賜った全国の皆さまに、改めまして衷心よりお礼申し上げまして、ご報告とさせていただきます。
それでは、議案の総括説明を申し上げます前に、新型コロナウイルス感染症並びに、本市が取り組んでおります施策等について申し上げます。
まず、新型コロナウイルスの感染状況及び、感染症対策等の取り組みについて2点申し上げます。
はじめに1点目として「感染状況」であります。
新型コロナウイルス感染症は、第7波のピークとなった8月以降、比較的落ち着いた状況が続きましたことから、9月、10月には市内におきましても、様々な催しが感染予防を徹底しながら開催されました。
特にエストニアとモンゴルからの子どもたちを3年ぶりに佐久市に迎え、日本の文化を堪能いただくと共に、同世代の子どもたちと実りある交流を持つことが出来ましたことは大変に喜ばしい出来事でございました。
しかしながら、長野県では、今月に入り新規陽性者数が急増し、11月13日には確保病床使用率が4日連続で50%を超えたことなどから、新型コロナウイルス感染症拡大の第8波を迎えたとして、翌14日に「医療非常事態宣言」を全県に発出いたしまして、感染拡大防止や医療への負荷を抑制する措置を講じております。
佐久保健所管内におきましても、1日当たりの新規陽性者数が300人を超える日が増え、外来診療がひっ迫するとともに、東信地域の確保病床使用率は70%を超えている状況にございます。
現在主流のオミクロン株につきましては、感染力が高い一方で、重症化率が低い可能性が示唆されるなどの特徴からも、重症化リスクが低く、軽症の方はできるだけ検査キットによる自己検査を行い、県の「軽症者登録センター」をご利用いただくなど、外来診療と救急医療確保のため、適切な受診にご協力くださいますようご理解をお願いいたします。
次に2点目といたしまして「感染症対策等の取り組み」でございます。
現状の感染症対策では、社会経済活動を維持しながら、感染の拡大防止を図るため、基本的な感染予防とワクチン接種が重要とされております。
感染予防といたしましては、冬を迎えるにあたり、屋内では適切なタイミングで「十分な換気」を行っていただくとともに、引き続き「マスクの正しい着用」「手洗い」など基本的な感染予防の徹底をお願いいたします。
また、ワクチンの接種につきましては、12歳以上で初回接種を終えた市民の皆様を対象に、「オミクロン株対応ワクチン」の接種を9月末から開始しております。
現在、市内におけるオミクロン株対応ワクチンの接種率は約11%となっておりますが、11月中の集団接種及び医療機関におけるワクチン接種の予約は、ほぼ埋まり、12月も5割近くまで埋まってきている状況であります。
この他、11月16日からは、5歳から11歳までの小児を対象とした3回目の追加接種と、生後6ヶ月から4歳までの乳幼児を対象としたワクチン接種を開始しております。
新年を安心して迎えていただくため、引き続き接種の呼びかけと体制の構築を図ってまいります。
続きまして、本市が取り組んでおります施策等につきまして、5点申し上げます。
1点目といたしまして、「佐久市プレミアム付商品券」および「SAKU GIFT CARD(サクギフトカード)」事業について申し上げます。
本事業は、新型コロナウイルス感染症の影響をはじめ、ウクライナ危機や円安に起因する原材料価格や物価高騰の影響に対し、市内経済の活性化を促進することを目的に実施しております。
30%が加算されるプレミアム付き商品券につきましては、多くの市民の皆様からお買い求めいただき、99,122シート、額面とすると約12億8,900万円を発行いたしました。
また、10月1日時点における全市民を対象とした「SAKU GIFT CARD(サクギフトカード)」は、1人あたり3,000円の商品券を11月10日より順次発送しております。
使用期限はいずれも来年1月末までとなっておりまして、市民の皆様の積極的な活用をお願い申し上げます。
2点目といたしまして、臼田地区新小学校についてでございます。
来年4月の開校に向けまして、現在、順調に建設工事が進んでおりまして、足場等も徐々に外れ、いよいよその姿が見えてまいりました。
また、来年3月を持ちまして閉校となります、臼田、田口、青沼、切原の4小学校におきましては、先週末までに閉校記念式典が挙行され、地域住民の皆様を始め、PTAや学校関係者、在校生ともに、思い出を振り返りながら、長年にわたり子どもたちを育んだ学校への感謝にあふれた素晴らしい式が開催されました。
私も式典に出席させていただく中、4小学校の統合という、この大事業を進める者として、多くの皆様の学校に対する熱い思いに触れ、改めて身が引き締まる思いとともに、大きな期待に応えられるよう、来年4月の開校を万全の体制で整える所存であります。
3点目といたしまして、野沢会館整備事業について申し上げます。
老朽化による建て替えとして、昨年7月から行っております野沢会館の建設工事は、本年12月に完成する予定であります。
新しい野沢会館には「デジタル工房」や「パソコン研修室」などを機能集約して設けるとともに、「ライフステージに応じた学習・活動・交流の空間」をコンセプトといたしまして、地域の皆様と計画を進め、公民館、市民活動サポートセンター、出張所、地域包括支援センターを設置し、多機能な、幅広い世代が交流できる場といたしました。
完成後は、開館に向けての準備を整え、来年2月のオープンを予定しておりまして、大勢の市民の皆様にご活用をいただければと存じます。
4点目といたしまして、国の重要無形民俗文化財に指定されております「跡部の踊り念仏」を含む、「風流踊(ふりゅうおどり)」のユネスコ無形文化遺産への登録についてでございます。
「跡部の踊り念仏」につきましては、地元保存会の熱意とともに、文化庁からユネスコに対し、無形文化遺産登録提案書が提出されておりました。
この度、ユネスコの評価機関において事前審査が行われ、「無形文化遺産に登録することが適当」との勧告がなされたとのことであります。
伝統ある「跡部の踊り念仏」が、世界的文化遺産として評価を受けることを大変誇らしく感じますとともに、継承してこられた地元保存会をはじめとする関係の皆様方の活動に対し、改めて敬意を表するものであります。
正式には、来週28日からモロッコで開催されます政府間委員会での審議を経て決定される予定でございまして、評価機関の勧告のとおりに決定されるよう期待をしております。
結びに、5点目といたしまして、「第73回全国高等学校駅伝競走大会の出場」についてでございます。
去る10月30日に開催されました長野県高等学校駅伝大会男子の部におきまして、佐久長聖高等学校が見事、優勝をし、25年連続で12月25日に開催される全国大会出場を決めました。
冬の都大路では、選手一丸となって、全力で駆け抜ける雄姿を見せていただき、市民の皆様に勇気と感動を与えてくれるものと期待しております。
なお、本議会には、同校の大会出場のための全国大会出場交付金の補正予算案を提出いたしましたので、よろしくご審議をお願いいたしま