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令和3年度水田フナ養殖技術研修会を実施しました。

更新日:2022年2月22日

水田フナ養殖とは

水田フナ養殖とは、水田を活用して、フナを5センチ前後の大きさまで育てる養殖方法です。

歴史

清らかな水が流れる千曲川沿いの桜井、跡部、中込地域等において、かつて水田で水稲と一緒に鯉を育てる「稲田養鯉」が盛んに行われており、フナは副産物として収穫されていました。
その後、鯉はため池等で飼育されるようになり、現在では稲田養鯉は廃れましたが、水田転作の進展とともに昭和53年頃から徐々にフナが水田で養殖されるようになりました。

養殖の流れ

〇産卵・孵化(5月):水田に産卵場を作り、親ブナ(卵を産ませるために大きくしたフナ)と水草を入れます。
         1日から2日の間にフナが水草に卵を産むので、卵のついた水草を産卵場の外に出し、孵化させます。
〇飼育(6月~9月):餌を与える(給餌)、水草を除去する、水位・水温の調整などの管理を行います。
〇水揚げ(9月):体長4センチから7センチを基準として、フナの水揚げを行います。

出荷販売および料理方法

佐久市では、全国的にも珍しく、生きたまま5センチ前後の小ブナが袋詰めで出荷販売されます。
佐久市ではしょうゆと砂糖で甘辛く煮つけた甘露煮でいただく方法が一般的です。
また、鮒と一緒に育てた米は安全安心な「鮒米」として、関西地域を中心に高い評価を受けています。

改良ブナ

佐久市では、長野県水産試験場佐久支場が育成した、「改良ブナ」と呼ばれる骨の柔らかい丸い体形の食味が優れたフナが主に養殖されています。

長野県水産試験場佐久支場では、3年間育てた親ブナ(卵を産ませるフナ)を毎年5月に販売しています。

佐久市水田フナ養殖技術研修

佐久市においてフナの養殖に必要な技術を学べる佐久市水田フナ養殖技術研修を実施しました。
研修生の皆様には、飼育期間を通して水田フナ生産活動を一緒に行いながら、実地研修、座学を受けていただきました。

第1回研修会を実施しました。(4月16日)

佐久市役所にて、水産試験場佐久支場の熊川研究員から「水田養殖の手引き」を参考にフナの養殖の一連の流れの説明をしていただきました。

第2回・3回研修会を実施しました。

親ブナの受け入れ準備のためにJA佐久浅間佐久平鮒部会長の臼田さんと研修生で個別に研修を実施しました。
研修生は孵化したフナのエサになるミジンコの発生のさせ方などの説明を受け、醤油粕をいれるとよいとのアドバイスを受けていました。

5月20日に水産試験場で親ブナの配布が実施されました。
それぞれの水田に親ブナを放つと、翌日にはあらかじめ用意しておいた水草やヒノキの枝に産卵しました。
産み付けられた水草や枝は水田に一定間隔で置くと、卵が孵化し、いよいよフナの養殖がスタートします。

第4回研修会を実施しました。(7月15日)

水産試験場佐久支場で熊川研究員から夏場の水田フナの育成について説明を受けました。
夏場の8月はフナの体重を増やすための大切な時期です。
親ブナの量や大きさに合わせた、エサのやり方や量の決め方、夏場の暑くなってきた時期に酸素不足にならないようにするための水の管理の仕方を学びました。

臼田さんの水田にて、フナの生育状況、水田の様子を確認しました。
本年の生育は順調で、数は昨年よりも多いと感じているそうで、平均的なフナは2.5cmほどです。
臼田さんが実際にフナに与えているエサの説明やエサのやり方、量などを具体的に教えていただくとともに、注水や排水のやり方や水田の管理の仕方などを教えていただきました。
フナが成長する7月~8月の天候と水温が非常に大切になることのです。

第5回研修会を実施しました。(8月15日)

臼田さんの水田にて、小フナの水揚げについて説明を受けました。
本年は8月29日(日曜)午前0時よりから排水を開始、研修日は2日目の見学になります。
フナを集める方法は2通りあります。フナの走流性という習性を利用して注水しながら排水をすることによって注水口に集める方法と排水部に集める方法です。
排水部には、目の細かい網を張っておき、フナを排水部から水を落として集めるとの説明を受けました。
また、臼田さんの水田の場合は、1日では採り切れないため、夜間に注水し再度排水をすることを数日繰り返して、フナを集めるそうです。

臼田さんのご自宅の池の様子を見学させていただきました。
水揚げをしたフナは自宅の池で、一緒に集めてしまったゴミやドジョウ、オタマジャクシなどを選別して、出荷用にサイズに分けて管理しています。
フナを出荷する場合は、1日(1晩)以上置いてから出荷するそうです。

お問い合わせ

経済部 農政課
電話:0267-62-3203
ファックス:0267-62-2269

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