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月替わりコレクション紹介・松本哲男《イグアス(ブラジル)》10月31日まで

更新日:2025年10月1日

このページでは、月替わりでコレクション(当美術館の収蔵資料等)を1点ずつ紹介します。

10月は、松本(まつもと)哲男(てつお)《イグアス(ブラジル)》を紹介します。

「月替わりコレクション紹介」について

  • このページでは、月替わりで佐久市立近代美術館の収蔵資料(または駒場公園内の野外彫刻作品)を1点ずつ紹介します。
  • 毎月1日に更新し、月の末日に公開を終了します。
  • 展覧会期の都合などで、このページの公開期間と館内での作品の展示期間が異なる場合があります。作品展示期間については、ページ末尾の「展示情報」をご確認ください。
  • 画像の転載は禁止します。

イグアス(ブラジル)

基本情報

イグアス(ブラジル)
制作者:松本哲男
制作年:2003-2005年
材質・技法:紙本彩色
寸法:高さ220センチメートル*幅1200センチメートル

解説

世界三大瀑布のひとつ、イグアスの滝を幅12メートルの圧倒的なスケールで描いた大作です。

イグアスは、南米、アルゼンチンとブラジルの国境に点在する大小275の滝の総称で、先住民の言葉で「大いなる水」を意味します。滝幅は4.5キロメートル、滝の最大落差は80メートルを超え、毎秒6万5千トンもの水を放出するその規模は世界最大といわれています。

本作の左手には、「悪魔の喉笛」と呼ばれる馬蹄形の大滝が描かれ、水飛沫をあげて轟音とともに大量の水が流れ落ちています。右手に進むと、緑深い熱帯雨林が茂っています。ひとつひとつの木々、葉などがつぶさに描かれ、まるで増殖していくように、うごめくように生きている、ありのままの生命の形が描かれています。さらに右手に進むと広大な金色の川面が広がり、その様はまるで黄昏(たそがれ)の彼岸、西方浄土(さいほうじょうど)を思わせる荘厳さです。遥か彼方には弧を描いた地平線が伸び、森羅万象、まさに大いなる地球に対峙するかのような感覚を観るものにもたらします。南米の景色でありながらどこか仏教的な死生観も感じさせる、しみじみと胸に迫る作品です。

日本画家・松本哲男は1943年(昭和18)栃木県に生まれました。1968年(昭和43)宇都宮大学教育学部美術科を卒業した後、栃木県内の高校の美術教師として勤務しながら制作を続け、1969年(昭和44)院展に初入選します。その後も院展に出品を続け、日本美術院賞・大観賞を2度受賞、1983年(昭和58)には同人に推挙され、2006年(平成18)に日本美術院理事に就任しました。制作のかたわら東北芸術工科大学長を務めるなど後進の育成にも力を注ぎました。

《イグアス(ブラジル)》は、1990年代半ばから約10年の歳月をかけて制作された世界三大瀑布シリーズの内の1点で、2003年(平成15)院展に出品されました。その後、右側に2メートルが追加され2005年(平成17)に完成しました。

豆知識

  • 12メートルってどのくらい?

高さにするとマンションの4階に相当します。清水の舞台もおよそ12メートルです。

  • 「世界三大瀑布」って何?

世界で最も有名な3つの滝のことで、ナイアガラの滝(北米)、イグアスの滝(南米)、ヴィクトリアの滝(アフリカ)をさします。

展示情報

  • 今回紹介した《イグアス(ブラジル)》は、11月3日(月・祝)まで開催中のコレクション展「水辺の風景」で展示しています。同時開催の企画展「佐久地域ゆかりの作家 塩川高敏」(名前の高ははしご高)とともに、ぜひご覧ください。
本文ここまで

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イベント情報

佐久市立近代美術館 油井一二記念館

〒385-0011
長野県佐久市猿久保35番地5
電話:0267-67-1055
ファックス:0267-67-1068
お問い合わせはこちら
アクセス方法
アクセスマップ

休館日

毎週月曜日(休日の場合は開館)
展示替え期間(不定期)
年末年始期間(12月29日~1月3日)
ほか臨時休館することがあります。

開館時間

午前9時30分~午後5時

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