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2024/01/15

先進的な小・中学校、高校が集まる注目の長野県佐久市移住者ママ・パパのリアルなお話、聞きました

<strong>先進的な小・中学校、高校</strong>が集まる注目の長野県佐久市<strong>移住者ママ・パパのリアルなお話、聞きました</strong>のイメージ

東京から車で約2時間、新幹線で約70分。首都圏からのアクセスも良好で、医療体制も充実。「リモート市役所」などの先進的な施策で移住先として注目を集めている長野県佐久市。2024年には注目の私立小学校も複数新設される予定で、育児中のママ・パパには目が離せないエリアです。あんふぁんWebは佐久市を訪問し、実際に移住をしたママとパパに話を聞きました。

有名私立校の注目学科、
新設の小学校も開校ラッシュ

豊かな自然の一方で、佐久エリアといえば、有名私立校として知られるのが「佐久長聖中学・高等学校」。高校では2023年度から「ゲームプログラミングコース」や女性アイドルを育成する「パフォーミングアーツコース」がスタートしています。さらに英語を使ったイマージョン教育が行われる「サミットアカデミーエレメンタリースクール佐久」が2024年に開校予定です。

また、インクルーシブな先進教育を行う「さやか星小学校」も2024年4月に開校が予定されており、まさに開校ラッシュ。さらに、お隣の佐久穂町には日本初のイエナプラン教育に基づく「大日向小学校、大日向中学校」も。自分の特性を生かしながら学べる学校としてこちらも注目を集めています。教育に関する選択肢が多いことも魅力の一つです。

こども広報課 佐久市のいいとこマップ

地域のこどもたちが選んだ
佐久市の「いいとこ」をご紹介!

移住ママ・パパに聞く
「子育てだけじゃない!佐久市で働き、暮らす魅力」

2020年、長野県佐久市に“教育移住”し四人の子育て中である内村智子さん。移住のきっかけや決め手、気になる実際の学校生活は?また、同年佐久市に移住し、まちづくりコーディネーターとして活躍する柳澤拓道さんも二児のパパ。そんな二人が注目の先進的な教育機関の集まる地で実際に子育てしながら感じること、自身の働き方、暮らし方についてトークを繰り広げました。

(左から)コワーキングスペース「ワークテラス佐久」で対談する柳澤拓道さん、内村智子さん

佐久市を選んだきっかけは?

もともと千葉県に住んでいて、三人目の子どもが生まれて、のびのび子育てしたいと思っていたのに、マンション住まいだったので「走らないで!」「静かに」と言っている自分に、理想とは逆というモヤモヤがありました。一番上の子が年長のときに、佐久穂町にできた大日向小学校に興味を持ち、ここなら理想の教育環境が整うかもしれないと思い、移住を決めました。ドイツに住んでいたことがあり、佐久市は気候や環境などが似ている点も気に入りました。

僕は、東京で夫婦共働きで、職場と保育園をダッシュで往復する生活に疑問を感じていました。街づくりの大きなプロジェクトに関わっていましたが、もっと手触り感のある、顔が見える関係で街づくりをしたいと考え始め、佐久市を移住先として見つけました。祖父母の出身地で小さい頃からなじみもあったことも決め手でした。

会社員の夫ははじめ「無理だ」と言っていましたが、話し合いを重ね、学校見学を兼ねて訪れたり、移住の先輩に話を聞くうちに、暮らせそうだというリアリティーを持ったようです。

僕の妻はもともと地方の方が良いと言っていましたし、どこでも働けるスキルを持っていることから、いざとなってもリスクヘッジができると考えました。夫婦ともに稼ぐ手段を持っていると、移住はさらに検討しやすいのではないでしょうか。

そうですね。夫は新幹線通勤の予定が、コロナでリモートワークになり、その後独立。佐久での仕事が増えてきたこともあり、昨年夫婦で法人を設立しました。

Point

都会の子育て生活にモヤモヤ、子どもの進学先と仕事を佐久へシフト

お子さんの教育環境について、教えてください

日本初のイエナプランスクールである大日向小は、異年齢との関わりを重視したり、自分で時間割をプログラムするなど新しい教育法を取り入れています。自分の意見や考えをしっかり持ち、人に伝えようとする力がずいぶん育ったと感じます。

私立小も増えて、チャレンジしようと思えばできる選択肢があるのは魅力的ですよね。僕の子どもは公立小に通っています。1学年4クラスあり、地域では大きな小学校です。教室を出たところに畑があって、本格的に野菜や果物を育てています。何を作るかから子どもたちで考え、管理もしています。

だいたいどの保育園・幼稚園も畑や田んぼを持っているというのは驚きでした。毎日自然と触れ合っていますね。収穫物もよく持ち帰ってきますよ。りんご畑が広がっていたり、ヤギがいたり、ツバメが巣を作ったり、コロナ禍でも環境に救われることが多かったです。

冬は雪が降ると、スキーウエアでソリを持参して登園したり…。楽しそうですよね。僕はクラフトコーラを作って売り、そのお金でお店を出し、子どもにも手伝ってもらっています。地域の中でお金を回すことで街が変化するということを、原体験として持ってほしいと思っています。学校以外でもそういう場を設けられるのは佐久ならではです。

Point

チャレンジの選択、自然や地域経済の中で育む自立性

不便に感じることはありますか?

ほとんどありませんが、やはり東京の方が、美術館や博物館の種類が多いので、子どもが興味を持ったら東京へ一緒に出かけています。

東京へは新幹線で約70分で行けるので、遠さは感じませんね。私は、子どもたちが佐久で本当の芸術に触れる機会を作りたいと思い、文化芸術を呼び寄せる団体を立ち上げました。「ないから諦める」じゃなくて「作る」という気持ちになるんですね。

確かに。都会だったら「すでにあるものを消費する」という感覚ですが、こちらだと「ないものを作ろう」とするし、そういう人がいるのも魅力的です。

Point

「ないから作る」という感覚、東京との近さも魅力

仕事はどんな形で進めていますか?

メインはコーチングの仕事で、対面やオンラインで講座を開いています。学校や企業に出向いて出張講座をしたり、最近はドイツ語も教えるようになりました。会社員のときと比べて「安定した収入」は手放しましたが、仕事の幅が広がったというか、ワークとライフの境目がなくなってきました。自分にとっては理想的な状態です。

僕も街づくりのことをしたり、趣味のチェロを披露したり、クラフトコーラ作りなどをしています。ちょうど良い規模の街だからこそ、趣味を含めていろいろなスキルを発揮できる実感はありますね。ワークとライフを区別せずに「生きる=働く」という状態になってきたなと感じます。

都会に住んでいたときより幸福度は上がりました。やっぱり、子どもには親が楽しそうに働く後ろ姿を見せたいですよね。ここではそれが実現できていると思います。

Point

ライフとワークを分けず「生きる=働く」を実現、楽しそうに働く姿を子どもに見せられる

移住について、モヤモヤと迷っている人へメッセージを

理想と現実のギャップがあるからこそ、モヤモヤしているんですもんね。まずは実際に移住した人に話を聞くことをお勧めします。選択肢やヒントを持っているかもしれません。オンラインでも定期的に交流イベントが開催されています。「仕事が」「お金が」と、できない理由を挙げてしまうと難しい。どうやったらできるか、と「できる前提」で考えてみると、新たなアイデアが生まれやすいと思います。

聞きに行く、見に行くなどのアクションを起こしながら、モヤモヤをエネルギーに変えていってほしいですね。

Point

アクションを起こして、モヤモヤをエネルギーに!

佐久市で子育て、複業を実現する二人の選択

柳澤拓道さんの場合

柳澤さんは、東京で独立行政法人都市再生機構にて大手町・渋谷・新宿等の街づくりに従事。都会での子育て生活に疑問を持ち、2020年に佐久市に家族で移住。佐久市では、コワーキングスペース「ワークテラス佐久」、地域複業プラットフォーム「YOBOZE!」を運営。株式会社MoSAKUの代表取締役も務めています。コンサルタントをしながら、アウトドア演奏の「Sakk Porano」を主宰して自らチェロを弾いたり、日本酒ソムリエの仕事もする、まさに“パラレルワーカー”。「仕事(複業)」「ライフスタイル」「アート」を軸に、地域の可能性と向き合っています。未就学児と小学生、二児のパパ。小学生のお子さんは地域の公立小学校へ通学中。

内村智子さんの場合

在ミュンヘン総領事館にて勤務後、国際会議などの企画運営に12年従事。2016年、二人目の育休中に、仕事と育児の両立や将来のキャリアに悩む中でコーチングと出会います。2017年、TCS認定コーチ、MCS認定マザーズティーチャーの資格を取得し、2018年に独立。大日向小の存在を知り、2020年に千葉から長野県佐久市へ”教育移住”。「ライフステージが変わっても、人生を自由にデザインできる人」を増やすべく、小学校での授業や地域のママ向け講座なども積極的に行っています。夫婦で「元氣応援団」という会社を立ち上げ、起業支援やイベント運営、通訳などもこなします。未就学児と小学生合わせて四人の子育てにもまい進するパワフルママ。

「UIJターン就業・創業移住支援事業補助金」も追い風に

子育て世帯は200万円!※移住検討中のサポートも

⻑野県と県内市町村では、担い手不足の解消、地域課題の解決、県内への移住促進のため、東京圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)、愛知県、大阪府から⻑野県へ移住し、就業または創業した人に、移住支援金を支給しています。
支給金額は、単身世帯の場合最大60万円、2人以上の世帯の場合は最大100万円。子育て世帯の移住を支援するため、令和4年4月1日から「子育て世帯加算」がスタート。令和5年4月1日以降に移住し、18歳未満の子どもを帯同する世帯の場合、子ども1人あたり最大100万円が加算される場合があります。※支給金額や要件等は、移住先市町村担当へ問い合わせを。情報は掲載時点での内容となります
また、佐久市では移住や二地域居住を検討している人を対象に、仕事探しや住居探し目的などで佐久市に滞在する際にかかる経費の一部を補助してくれる制度(佐久市移住検討者滞在費補助金)も。レンタカー代や新幹線乗車券、高速バス乗車券、高速道路利用料金、タクシー乗車料金、宿泊費、一時保育サービス利用費の実費の1/2以内(上限あり)、最大で通算6日分が補助されます。詳しくは事前にホームページで確認を。