「令和6年度 生物多様性保全活動検証事業」について

更新日:2025年3月21日

令和6年度「長野県地域発元気づくり支援金」を活用した事業です

事業概要

目的

本事業は、市内の森林下層植生の維持回復を図るため、植生回復柵調査、ササ調査、動物調査を行い、状況を把握することで、効果的な植生回復対策を講じるための資料とすることを目的とする

調査実験業務

  • 業務箇所/佐久市協和コトメキ地区 ほか
  • 調査期間/令和6年5月~令和6年12月
  • 植物調査/植生回復柵調査、ササ調査、タイムラプスカメラ調査
  • 動物調査/センサーカメラ調査、ライトセンサス

調査実験結果

植物調査

  • 昨年度よりも植生回復柵の内外で植被率に大きな変化は見られなかった(図1図2
  • 植被率について、昨年度と同地点に柵を設置した3地点(調査地1、2、6)を比較したところ、今年度の方が植生回復柵内において植被率が高くなっていた(図3
  • 概ねどの調査地でも草丈は5月から8月にかけて増加傾向であるが、調査地3(ササの植被率が低く、シカの痕跡が濃いシカ道のある地点)の柵外では、草丈の成長が悪かった(図4
  • 調査地3について、土壌が流れたと思われる痕跡がみられた(図5

  ⇒他の調査地に比べ急斜面である
  ⇒望月地区では1日累計10ミリメートル以上の雨が降った

動物調査

  • 望月高原牧場に出入りするニホンジカの行動が分かった(図6

  ⇒ニホンジカは昼間牧場周辺にはいない
  ⇒日の出/日の入り前後30分に多く移動し、主に夜間に行動していることが多い
  ⇒ニホンジカの牧場への出入り口が確認された
  ⇒牧場に出現する移動ルートは、少なくとも牧場北側と南側の3つが確認され、
   いずれも季節変化がある

考察

  • 植生回復柵を設置することでシカの通り道を変えることができると推定される
  • 複数年にわたり柵を設置することは、植被率の回復に有効であると考えられる
  • 急斜面で、シカの痕跡が濃いシカ道があり、草丈の成長が悪い場所では雨が降ることで、土壌が流れる可能性があると推定される
  • シカの効果的な捕獲について

  ⇒メスの成獣を出産期前に捕獲する
  ⇒猟友会で協力して、一斉に罠をしかけ、シカを追い込み捕獲する
  ⇒シカの移動ルートに沿って複数罠を設置する

    報告書

    啓発活動

    • 講演会「佐久の自然を考えよう」

      ⇒第1回 参加者 93名図7
      ⇒第2回 参加者105名図8
      ⇒感想「今後も生物多様性の事業に参加したい」など

    • 地元(協西地区)説明会図9

      ⇒参加者 16名

    • 出前講座「まちづくり講座」図10

      ⇒中学生、高校生を対象に計2回実施
      ⇒感想「自分の住んでいる地域に関心を持とうと思った」など

    • 自然観察会

      ⇒令和6年度は7回実施(延べ参加者140名)
      ⇒感想「身近な自然を知れてよかった」など
      ⇒「鹿革のクラフト体験講座」も実施(図11

    事業に関するお問い合わせ先

    佐久市役所 環境部 環境政策課 環境保全係
    〒385-8501 佐久市中込3056
    電話:0267-62-2917
    ファックス:0267-62-2289

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