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平成22年佐久市議会第2回(8月)臨時会招集あいさつ

更新日:2015年2月2日

 平成22年佐久市議会第2回(8月)臨時会
 市長招集あいさつ

 招集のごあいさつを申し上げます。
 本日、平成22年佐久市議会第2回臨時会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、公私ともにご多忙の中ご参集いただきまして、定刻に議会が開会できましたことを厚く御礼を申し上げます。
 議案の総括説明を申し上げます前に、総合文化会館建設及びその建設の賛否を問う住民投票の実施に向けたこれまでの取り組みなどについて、今一度整理をして申し上げさせていただきます。
 私は、市長就任前から一貫して総合文化会館建設については、「慎重な検討」を行うことの必要性を主張し、就任後も実践してまいりました。
 この考えに至りましたのは、総合文化会館の建設の是非について、市民の皆様の意見が二分されていることが最大の要因であります。「市民の芸術文化の拠点として必要である。」「建設基金、合併特例債の適用を考えた時、今建設することが最も有利である。」とする意見がある一方で、「多額な建設費や、将来にわたる維持管理経費を考えた時、この現在の経済情勢の下では、建設すべきでない。」との意見もあり、それぞれの主張による活動が行われておりますことはご案内のとおりであります。
 私は、これらの主張は、どちらが正しい、というものではなく、市民の皆様による「サービスの選択」であると考え、その手続きとして、「住民自治」を前提に、主権者である市民の皆様が自らの意思を明確に表現できる住民投票を実施し、その意見を聴くことによって、判断していくべきことと考えるに至りました。
 総合文化会館の検討経過を振り返ってみますと、昭和61年9月、文化団体をはじめとする各種団体で構成された「佐久市文化会館建設推進協議会」の陳情から検討が始まり、昭和62年3月には「佐久市総合文化会館建設基金」を設置、以来多くの議論が積み重ねられるなかで現在に至ってまいりました。
 議会におかれましても、昭和63年3月、旧佐久市議会が、総合文化会館の建設を市の文化振興における最重要施策に位置付け、早期建設に向けた調査・研究を目的に「総合文化会館建設特別委員会」を設置され、議論を重ねるなかで建設促進に向けて努力をされてこられました。その経過につきましては、重く受け止めるとともに、ご関係の方々のご努力、ご労苦に対し敬意を表するところでございます。
 しかしながら、検討が始まってから20余年が経過し、ご案内のとおり時代背景は大きく様変わりをしております。平成に入ると間もなくバブル経済が崩壊し、以降、日本の経済は景気の低迷が長引き、重ねて、一昨年のリーマンショックに端を発した世界的経済危機で、より大きな打撃を受けました。今年に入り、経済対策の効果が表れ、景気は持ち直しの兆候を示しつつある、とされてはおりますが、依然地方自治体の財政事情は厳しさが続いており、さらに、生産人口の減少と高齢化社会の進行は、収入減少と社会保障の負担増加を加速させる要因になると考えられます。
 こうした状況は、健全財政を維持している佐久市にとりましても、その先行きをより慎重に見極めなければならない時勢に直面しているといえます。
 また、地域主権の新たな制度設計が進められている今日、地方自治の運営にあたっては、議会の皆様と私ども執行機関、さらには主権者である市民の皆様にも、新しい地域自治に向けた意識の変革が求められることになります。併せて、主権者である市民の皆様の、行政への積極的・主体的な参画が可能となるよう、その機会の提供を行っていかなければならないとも考えております。
 これまでの経過に加え、今後の地域主権社会への展望を見据えた時、行政が多額の経費を投入し、将来に対しても負担が見込まれる事業で、市民の意見が二分されている総合文化会館の建設については、主権者である市民の皆様に必要な情報を提供し、率直に意見を求め、サービスを選択していただくことが重要であり、住民投票によりその民意を確認することが時務であると考えております。
 今回の住民投票の実施にあたりましては、市として責任ある事業執行ができる事業規模・事業形態を見出すため、当初お示しした、実施設計の建設費や将来負担となる維持管理経費などの目安について、再度精査を行ったところであります。
 この度、市民の皆様への総合文化会館の見直し計画に関する情報提供の準備が整い、さらに、パブリックコメントによる市民意見の聴取など条例制定に向けた手順も整いましたことから、今臨時会を招集させていただいたところであります。
 住民投票実施の今後のスケジュールにつきましては、早急に「設計と管理運営基本計画」に関する市民説明会を開催し、市民の皆様が、総合文化会館建設の賛否の意思を明確にするために必要な情報提供に努め、住民投票への参加を呼び掛けてまいる所存であります。
 本条例案は、長野県において初めての政策的住民投票を実現するものとなります。近代日本の黎明期に発せられた「万機公論に決すべし」という誓文は、爾来、為政者が心得るべき行動規範でありました。
 私は、議場の議員各位を選良として決せられた佐久市民は、今回の住民投票において、必ずやこの時代に正鵠を射る結果を出されると確信をいたしております。
 住民投票の結果については、その民意を尊重し、市長として責任ある判断をしてまいります。

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