令和元年佐久市議会第4回(12月)定例会招集あいさつ
更新日:2019年12月2日
令和元年佐久市議会第4回定例会(令和元年11月26日招集)
はじめに、先月12日の台風第19号により、お亡くなりになられた2名の方に、深い哀悼の意を捧げますと共に、ご遺族さらに被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
これまで、本部長として「人命第一に災害緊急・応急対策にあたるよう」各対策部長に指示するとともに、私自身も多くの現場に出向き、自分の目で見て、また、被災された皆様の声を聞き、最善策を心掛けて対応してまいりましたが、人命が奪われる結果となりましたことは、痛恨の極みであります。
この度の台風は、市内で24時間雨量が500ミリメートルを越える記録的な雨を観測し、千曲川及びその支流の一級河川が氾濫等をいたしました。
被害状況につきましては、暫定値でございますが、床上床下浸水が1,069軒、市道92路線、一級河川243箇所、農地・農林業施設2,800箇所、さらには、下水道管理センターが浸水し機能停止になるなど、各河川流域を中心に、甚大な被害を及ぼしました。
この間、10月16日に 阿部 守一 長野県知事。
21日には、地元選出の 井出 庸生 衆議院議員、羽田 雄一郎 参議院議員のほか、
22日には、太田 昌孝 衆議院議員。
27日に 務台 俊介 衆議院議員など多くの国会議員の皆様。
政府からは、11月4日に赤羽 一嘉 国土交通大臣が現地視察をされ、私からは発生当時の状況説明を行うと共に、早急な改良復旧を求めてきました。
また、10月27日には、NHKからの要請により、「日曜討論」に、生出演をいたしました。その中では、武田 良太 防災担当大臣へ「市内、全ての一級河川について浸水想定区域図の作成や、被災者の救済支援を国として1つのパッケージでお示しいただきたい」という要望、更に従来型の原形復旧の原則を越えて、改良復旧で被害を繰り返さない復興が必要」などの発言をいたしました。
早速、国では、「被災者の生活と生業の再建に向けた対策パッケージ」の取りまとめや、「発災後の復興段階において、次の災害に備えて、より災害に対して強靭な地域づくりを行う、B.B.B(ビルド・バック・ベター)」の考え方をお示しいただきました。
これは、これまでの災害における原状復帰の原則に留まらず、災害が起こらぬよう改良をするという考え方です。
また、ハザードマップの作成をするために、「浸水想定区域図の作成対象を小規模河川まで拡大し、財政面や人員面で自治体支援も検討する」とし、県では、「台風第19号災害復旧・復興方針」を決定するなど、迅速な対応のもと復旧・復興に向けた第一歩が踏み出せたと考えております。
時を同じく、市議会議員の皆様をはじめ、区長さん方や民生児童委員、区の役員の皆様方、また多くの消防団の皆様が地域を守るという強い思いから、昼夜を分かたず、「住民の避難誘導」や「土のう作り」など、献身的な減災活動に多大なご尽力、ご協力いただきましたことに心より感謝を申し上げます。
また、被災者の支援にあたっては、延べ1,264人に及ぶ、大勢のボランティアの皆様が「住宅に流れ込んだ土砂撤去」、「災害廃棄物の片づけ」などにご尽力いただきました。災害ボランティアを受け入れるにあたり、長野県及び佐久市社会福祉協議会の皆様には、大変なご努力とご協力を賜りましたこと感謝申し上げます。
更には、義援金やふるさと納税など全国の皆様方からのご支援を賜っております。
加えまして、人的支援といたしまして、北は北海道のニセコ町、銀河連邦共和国の岩手県大船渡市、全国青年市長会の芦屋市、南は熊本市、県内では諏訪地域をはじめ、近隣では小諸市、軽井沢町など、これまで1都・1道・1府・16県、28市・7町、1機関の職員の皆様に、ご協力いただいております。
この他にも、物的支援といたしまして、「土のう袋」や「ブルーシート」、「カラーコーン」などの資機材、「寝具」や「肌着」などの生活用品を、災害時相互応援協定都市の茅ヶ崎市や岡崎市、関ヶ原町など1府・7県、8市・1町の皆様から、佐久市の復旧・復興のために、ご支援をいただいております。
市では、11月2日から、災害対策本部から復旧・復興推進本部に移行し、早期復旧・復興に向け、全庁体制で取り組んでおります。日を追うごとに、被災規模や被害額などが明らかになると共に、災害時の対応について課題等も浮かび上がってきております。
現在、庁内の部局ごとに課題と改善方法などの検証に向けた取り組みを始めたところであります。議員の皆様をはじめ、区長の皆様方などからも、ご意見などをいただきながら検証を行い、報告書としてまとめ、今後の災害対応等に生かしてまいりたいと考えております。
引き続き、一日も早い復旧・復興を目指し、被災地域に寄り添いながら、停滞することなくスピード感を持ち、専決予算を編成する中で、各種事業を進めてまいります。
議員の皆様にも最大限のご理解をいただくと共に、引き続きご協力をお願い申し上げます。
それでは、招集のご挨拶を申し上げます。
本日、ここに令和元年第4回定例会を招集しましたところ、議員各位におかれましては、ご出席を賜り誠にありがとうございます。
議案の総括説明を申し上げます前に、本市が取り組んでおります主な施策について、2点申し上げます。
1点目といたしまして、「北斗の拳マンホールカード」について申し上げます。
9月に、佐久平駅蓼科口、歩道内に設置をいたしました、「北斗の拳デザインマンホール」とあわせ、発行機関に申請しておりました、主人公である「ケンシロウ」のマンホールカードが、第11弾の発行に当選し、本年、12月14日から配布を開始する運びとなりました。
今後、作成する4千枚のカードを、所定の場所にて、希望する皆様に無償配布してまいります。
このマンホールカードは、マンホールブームの火付け役となったもので、これまでに10弾の発行が企画され、全国の地方自治体において539種類ものカードが登録・発行されています。
「北斗の拳」と「佐久市」とのコラボにより企画された、この「北斗の拳」マンホールカードが、「佐久市」をPRし、下水道事業の重要性をアピールする有効なツールとなることを期待しております。
2点目といたしまして、「佐久長聖高等学校の第70回 全国高等学校 駅伝競走大会の出場」について申し上げます。
今月4日に開催された長野県高校駅伝大会におきまして、佐久長聖高等学校が優勝を果たし、22年連続となる全国大会出場を決めました。
全国制覇に向け、佐久長聖の文字が先頭を切って冬の都大路を駆け抜ける姿に期待するところでございます。
台風第19号により被災した本市にとりまして、明るい話題となることを願っております。
以上、主な施策について申し上げました。