令和7年佐久市議会第3回(9月)定例会招集あいさつ
更新日:2025年8月29日
招集のご挨拶を申し上げます。
本日、ここに令和7年佐久市議会第3回定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、ご多忙の中、ご出席を賜りまして誠にありがとうございます。
まず、新聞報道等でもありました、浅間総合病院勤務医2名の収賄事件について申し上げます。
去る7月16日、浅間総合病院に勤務する医師2名が、医療機器メーカーの社員から賄賂を受け取り、収賄罪により起訴されました。
本事案は、全体の奉仕者である公務員として、あるまじき行為であり、当該病院の開設者としてその責任を痛感するとともに、患者様をはじめ、議員各位、並びに地域の皆様や関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けし、改めて心より深くお詫び申し上げます。
今後におきましては、事実関係を踏まえ厳正に対処するとともに、浅間総合病院内に設置する内部調査委員会において、原因の究明を行い、再発防止に努め、一日も早く地域の皆様からの信頼を取り戻せるよう対処してまいります。
それでは議案の総括説明を申し上げます前に、本市が取り組んでおります施策等について6点申し上げます。
1点目といたしまして、「香坂山遺跡の国史跡指定について」申し上げます。
香坂山遺跡は、平成9年の上信越自動車道八風山トンネル建設に伴う発掘調査で発見された遺跡で、令和2年に奈良文化財研究所の国武貞克氏が実施した発掘調査において、約36,800年前の日本列島最古の石刃石器群が検出されたことで、人類史上極めて重要な遺跡であることが判明いたしました。
更に、令和4年度からは佐久市教育委員会による国史跡指定に向けた確認調査を行い、本年、6月20日に国の文化審議会において、国史跡に指定するよう文部科学大臣へ答申されたところであります。
今後のスケジュールでございますが、10月頃の官報告示を経て正式に史跡指定となる旨お聞きしております。
史跡指定がされたあかつきには、記念式典開催のほか、新たに「香坂山遺跡保存活用委員会」を設置し、市の財産として遺跡の保存及び活用を進めてまいりたいと考えております。
なお、関連予算案を本定例会に提出しておりますので、ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。
2点目といたしまして、「野沢多目的広場」について申し上げます。
新たな交流拠点となる野沢多目的広場は、令和5年10月より整備工事に本格的に着手し、一部駐車場整備が残っておりますが、芝生の養生などが完了いたしましたことから、「子ども・子育て支援拠点施設」などの広場一帯の完成に先立ち、6月29日プレオープンイベントを開催いたしました。
イベントでは、近隣の保育園や幼稚園の園児や野沢共同作業センターの皆様と、テープカットに合わせたバルーンリリースや記念樹の植樹のほか、熱気球の搭乗体験を行い、子ども達の大きな歓声が青空に響き渡り、素晴らしい船出となりました。
この広場の大きな特徴として、自由に落書きができる「落書きウォール」、焚き火ができる「ファイヤーピット」、外遊びで汗をかいたり汚れたときに使える「シャワー室」のほか、市内小学校3年生の教科書に掲載されている「モチモチの木」の題材となっているトチノキを植樹するなど、子ども達が親しみやすく、様々な気付きを体験できるようたくさんの工夫を凝らしています。
このほか、施設内ではカフェも営業しており、子育て世代同士の休憩の場としてもご利用いただけることとなっております。
今後も多くの皆様にご活用いただき、愛される憩いの場となるよう努めてまいります。
次に3点目といたしまして、「姉妹都市との交流事業」について申し上げます。
先月1日から8日にかけ、エストニア共和国サク市との姉妹都市締結5周年を記念し、清水議長と共にサク市を公式訪問いたしました。
今回の訪問は、これまで重ねてきた両市の友好の絆を改めて深く感じる貴重な機会となりました。
ユネスコ無形文化遺産にも指定されているエストニア最大のお祭り「歌と踊りの祭典」を拝見した際には、歌を通じて自由と独立を勝ち取った人々の誇りと喜びに触れ、深く感銘を受けました。
また、来月13日開幕の世界陸上に出場する、エストニア選手団の事前合宿の受入れが決定いたしました。
事前合宿の期間中には、選手と市民の皆さんとの交流の機会を設けるほか、大会最終日の「パブリックビューイング」も予定しておりますので、市民皆さんの温かい応援をお願いいたします。
次に4点目といたしまして、去る8月9日に実施いたしました「佐久市総合防災訓練」について申し上げます。
本年は、「最大震度6弱の地震災害」を想定し、より実践的で、初めての試みを多く取り入れた訓練といたしました。
災害協定を締結している佐久大学にご協力をいただき、福祉避難所の開設・運営訓練を行いました。医療的ケアが必要な方と、そのご家族にもご参加いただき、実際の避難を想定した訓練を通じて、課題や改善点を洗い出すことができました。
また、佐久市建設業協会との災害協定に基づき、バイク隊による被災状況調査訓練を実施し、遠隔臨場カメラを活用することで、災害対策本部からリアルタイムで現場の状況を確認できる体制を構築しました。
この他、長野国道事務所による避難所への照明車の配備、災害協定を締結しているカインズ佐久平店による避難所への物資供給訓練を行い、災害発生時の迅速な支援体制を確認しました。
加えて、市民の皆様への迅速かつ正確な情報伝達を目的として、災害対策本部の様子を生中継いただくなど、報道機関の皆様にもご協力をいただき、災害対策本部の情報公開訓練を実施いたしました。
これらの訓練で得られた成果と課題を検証し、市民の皆様の安全・安心を守るための防災体制をさらに強化してまいります。
5点目といたしまして、「世界水準の山岳観光」の取組についてでございます。
長野県が目指す山岳観光に呼応し、公約に掲げた「八ヶ岳連峰」に関わる取組として、先週21日、佐久市や茅野市など八ヶ岳連峰を中心とした13の市町村で構成する「環八ヶ岳連携推進協議会」を設立いたしました。
今後は、協議会会長として、定期的に意見交換を重ね、具体的な取組を進めてまいります。
また、佐久市といたしましても、最寄りの新幹線駅がある強みを活かし、ゲートウェイとしての役割を担うことにより、佐久平駅における停車本数のさらなる増便や、JR小海線の利用促進につながる様々な施策に取り組んでまいります。
最後に6点目といたしまして、「新佐久市誕生20周年記念事業」について申し上げます。
昨年度から新佐久市誕生20周年記念事業として様々なイベントを実施してまいりましたが、その期間の最終となる9月28日にはクロージングイベントといたしまして、佐久平交流センターにおいてグランドフィナーレを開催いたします。
第1部では、姉妹都市であるエストニア共和国サク市から「トゥルヤック混声合唱団」が来日し、伝統的な婚礼歌やエストニアの合唱曲を中心に美しいハーモニーを奏で、新佐久市誕生20周年のフィナーレを飾ります。
第2部では、女性活躍トークセッションや大切な誰かへ思いを届けるタイムカプセル「未来へのはがき」などのイベントを行います。
20周年記念事業を締めくくるフィナーレとなりますので、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
