「2019年を振り返って」その他(12月19日)
更新日:2020年1月22日
- アナウンサー
2019年の市政を様々な角度から振り返っていきたいと思います。
2019年を振り返ると、台風19号の災害がありました。
- 市長
10月12日、今までに経験のない大きな災害を被った台風であり、大変多くの皆さんが被災をされました。今なお復旧の真っただ中でありますが、2019年の一番大きなできごとだったと思います。
- アナウンサー
佐久市では、復旧・復興に向けて様々な取組が行われております。先に閉会となりました12月の佐久市議会の定例会の中でも予算の議決などもありました。確実に復旧・復興に向けて動いています。
- 市長
今回の災害のキーワードは、改良復旧が大きなものだと思います。今まであったとおりに直していくというのが災害復旧の原則でしたが、元通りではなく、より良い改良を行っていくことをキーワードとして、川幅を広げる、新たな道路を造ることが行われていく方向です。佐久市の事業においても、コスモホールの電源装置がダウンしましたが、根本的に水の入ってくる位置に電源を置いておくことに問題があった中において、電源の位置を変えていくことが改良復旧として考えられます。
- アナウンサー
様々な支援などもいただきました。例えば、全国各地から義援金、ふるさと納税などもありました。そういった中でも、市長が以前会長を務めました全国青年市長会からも人的な支援など、多く支援がありました。
- 市長
平成29年度の全国青年市長会の会長を務めさせていただきました。そのときに力点をおいていたのが災害相互応援です。全国青年市長会の特徴というのは、災害が起きた時に人を派遣する、物を送る場合、送った人の負担になります。いろんなルールがあって、送られた側が費用負担し、それに対して国が特別交付金で措置する方法がスタンダードです。全国青年市長会では、応援する方が負担していくルールになっています。(フリップを見ながら)ご覧いただきたいのが、全国からお越しいただいた市町村の皆さんの一覧です。大変大勢の職員の皆さんにお越しいただきました。これまで東日本大震災、平成30年7月豪雨などの際、できる範囲で支援をしてきたことが、自分たちが災害に見舞われた時にご支援をいただけることの1つの要因になった気はしています。これも市民の皆さんのご理解を得て行ってきたことが、自分自身のセーフティーネットを高めていたことと言えると思います。
- アナウンサー
ご覧いただいたように全国各地、北は北海道、南は鹿児島まで1都1道1府15県、さらに長野県内の市町村、団体等を含めて、36の団体、合計71名の方が佐久市に応援に来ていただいたことは、本当にありがたいことですよね。
- 市長
12月を中心に査定を行います。佐久市は被害がありましたので、どういうふうに復旧をしていきたいという計画を作ります。計画を作って、国が査定をして、こういう直し方なら良いですねとなる場合もありますし、ここまでの工事は必要ないと査定が入ります。これを行ってから予算化していく形になりますので、限られた時間の中で作業しなくてはいけません。市役所の中で他のセクションにいた人を土木課や耕地林務課などに異動させたり、県内の市町村、全国の市町村からの応援をその作業に充てたりして進めてきたところです。
- アナウンサー
各種査定の中でも重要になってくるのが予算付けということもあると思いますが、その中でも国からの特別交付税の交付に関して、佐久市は全国でもトップクラスの数値があると聞いています。
- 市長
12月に特別交付金が決まってきます。佐久市の特別交付金が20億2,200万円です。長野市も大きな被害が出ましたが、17億円。佐久市は全国の市町村で一番多かったです。これは災害の大きさとも言えますが、いくつもの災害の補助申請がありまして、それを基にして数字が積み上げられますので、補助申請を早い段階で行うとこの数字が高くなります。佐久市の場合、他の地域からも人が入ってくださって、早く作業が進み、早い段階で補助申請ができたことによって、特別交付金の交付金額が多くなったということです。3月にも特別交付金がありますので、そこまでに申請されたものは、そちらの時期に反映されるようになります。
- アナウンサー
今回、市の職員の迅速な対応にも敬意を表したいと思います。行政、民間が一体となって佐久市として全力で復旧・復興に向けて動いております。しかしながら、この放送をご覧の市民の皆さんのお力添えは佐久市の今後のまちづくりにも大切だと思います。一言メッセージをお願いします。
- 市長
市民の皆さんの支持がないと行政運営は行えません。本当に心配しているのは、取りこぼしがないかということです。災害対応が進んでいく中において、取りこぼしがないようにしていますが、気づかないところが怖いです。視聴者の皆さんにも話題にしていただきたいですが、罹災証明書が出ている方で半壊以上のお宅で撤去を求める方は、ご自身の負担なく撤去ができるようになりました。これを少し踏み込んで行おうということで、家屋だけでなく、農作業の小屋やガレージなど住んでいるところでない建物にも広げるようにしています。また、単体で農地の横にある小屋が倒れる場合もありますので、これも含めるようにしています。約135件あり、135名の方にお知らせしますが、漏れがないように申請をしていただきたいと思いますし、135以外にもそういうものがないか心配しています。家屋でもそうですし、小屋でも駐車場でもいいですので、災害に遭い撤去をしようとするものに関しては、ご自身の負担がないようにサポート体制が組めましたので、ぜひ市役所にお問い合わせをいただきたいと思います。
- アナウンサー
ここまで、台風19号災害に関してお届けしてきました。
ここからは、佐久市内の様々な動き、できごとを振り返っていきたいと思います。まずは、佐久総合病院の再構築の完了についてです。これは、世界最高健康都市を目指す佐久市においても大きなできごとでした。
- 市長
平成30年度内に佐久総合病院の本院の再構築が完了しました。このことは佐久市の医療のまちが決定づけられた事業だと思いますし、これもまた市民の皆さんのご理解をいただいたことで前に進んできました。
- アナウンサー
子どもたちに対するアンケートとして、佐久地域の子どもたちは、医療関係の仕事に就きたいという夢・希望が多かったこと、これも非常に嬉しい数字ですね。
- 市長
Saku KidsメディアSafetyという団体があり、メディアと子どもとの関係を考えていきましょうという運動体です。その中で、アンケートを取られました。小学3年生から中学3年生に将来なりたいものはなんですかと聞いたところ、「医療関係や医師」の回答が、いずれの学年にもベスト5に入ってきています。中学校3年生においては、12%の人が医療関係の仕事に就きたいと言っています。こういうところから見ても、佐久市が医療のまち、健康を重視していくまちだということがお子さんの中にも意識付けがされているということになれば大変嬉しいことだと思います。
- アナウンサー
続いての話題は、スポーツに目を向けていきたいと思います。今年の春には、佐久総合運動公園に野球場が完成となりました。プロ野球のイースタンリーグの公式戦も行われましたが、佐久市内の各運動施設を利用されている方が、増えているという数字もあります。
- 市長
社会体育施設を活用しているデータがあります。平成25年度と平成30年度を比較しますと、平成25年度が45万人、平成30年度が57万人で12万増えています。これは陸上競技場などがこの間に完成がしたことが、大きな要因だと思います。今回、野球場ができました。その次にクロスカントリーコースができます。そして、県立ではありますが、武道館が今年度末に完成します。そうなりますと、社会体育施設を活用する人口も大きく増えると思います。スポーツ振興計画の中で、スポーツは健康を支える側面を持っているという位置づけをしていますので、社会体育施設が充実することは、健康を支える環境作りが整ってきたという言い方もできると思います。
- アナウンサー
日々の健康は、身体を動かすことが大切になってきます。佐久市内では、様々な体育施設も揃っていますので、皆さんぜひ有効活用をしていただきたいと思います。
続いての話題です。佐久市は現在、国内外に様々な姉妹関係、友好関係の都市があります。そんな中でも北欧バルト三国の1つ、エストニアと様々なパートナーシップの関係がありますが、今年振り返ると大いなる交流、約束事が決まりました。
- 市長
令和元年5月1日、令和がスタートした日にエストニア共和国・サク市と日本国・佐久市が姉妹都市になりました。これまでは友好都市として交流を進めてきました。大変に交流が活発になってきています。2020年にオリンピック・パラリンピックが開催されることもあります。そして、令和がスタートする新しい時代に姉妹都市にしようとなりました。図らずも12年前の5月1日に友好都市提携をしていて、一回りして姉妹都市になり大変嬉しく思います。柔道の世界選手権があり、佐久市で事前合宿を行い、市民が応援に行くこともありました。先ごろ長野市のエムウェーブで行われましたスピードスケートのワールドカップにサスキア選手(平昌オリンピックのエストニア選手団の騎手、マススタート4位)が出場されるということで、佐久市から応援に行きました。市民の皆さんにもお声掛けをしたかったのですが、エントリーが前日のため叶いませんでした。
- アナウンサー
日本国の佐久市とエストニア共和国のサク市がより強い友好関係になったこともありますので、ますますの両市の発展を期待したいと思います。
最後に武論尊先生の関連として、北斗の拳プロジェクト、これも様々な動きがあった1年でもありましたね。
- 市長
北斗の拳バルーンのお披露目も大迫力のあるものでありましたし、武論尊100時間漫画塾も引き続き行われています。奨学金も引き続きあります。また、マンホールが佐久平駅のところに設置されていますが、それをタク技研さんが缶バッチにして販売しました。(フリップを見ながら)年末の大きな話題となったのがマンホールカードでございまして、初日プラザ佐久にお越しになった皆さんの写真です。1回の作成が4,000枚となっていて、近々終わりそうな状況です。
- アナウンサー
最後に一言お願いします。
- 市長
佐久市は災害の少ないまちとして、多くの皆さんが移住したりしてきましたが、お住まいをいただいている皆さんに安心・安全を提供していきたいと思っています。また、安心なまち、災害の少ないまちとして、企業が進出することも多くありました。しかし、台風19号が発生したことによりまして、少し自信を失っている傾向があるのではないかと思います。この災害を1つの契機として、災害の少ないまちをもう一度取り戻す、災害に強いまちを作っていかないといけないと思います。そのためには、台風19号の被災の原因となったものについて、すべて除去していく方針で取り組んでいきたいと思っています。一方で最大の原因は、とてつもない雨が降ったことです。これは除去できないので、こういった部分に関しては、一人ひとりの命を守る行動を市が情報提供する、一緒に情報を共有していく、意識を共有することで克服をしていきたいと思います。令和2年は明るい年となるよう前向きに一歩踏み出せる年にしていこうと考えています。市民の皆さんにご協力をいただきながら、市民の一人ひとりにとりまして、すばらしき年、前途洋々たる新年を迎えられますこと心からお祈りを申し上げごあいさつとさせていただきたいと思います。