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松くい虫被害の現状と防除対策

更新日:2019年7月10日

松くい虫とは

「松くい虫」という昆虫がマツを枯らしているわけではありません。
病原体となる「マツノザイセンチュウ」という微小な生物を「マツノマダラカミキリ」という昆虫が健全なマツに運び、マツを枯らしてしまう伝染病です。
正式には「マツ材線虫病」といい、アカマツやクロマツ、ゴヨウマツも感染します。
明治38年に長崎県で初めて被害が確認されたと言われており、その後、全国各地に拡大し、現在は、北海道を除く46都府県で発生しています。
なお、平成29年度の全国の被害量は約40万m3となっています。

マツノマダラカミキリ
マツノマダラカミキリ:林野庁より

佐久地域の対応

松くい虫防除対策は、保全するべき松林を守るとともに、被害の先端地域等における被害区域の拡大を防ぐため、防除対策松林ごとに、薬剤による地上散布、被害木の的確な伐倒・くん蒸処理、感染源対策としての樹種転換、被圧木処理などの森林健全化対策などを有機的に組み合わせ、効果的な総合防除を実施しています。

市内の被害状況

現在は、佐久市内全域で松くい虫によるアカマツの被害が拡大しています。
かつては標高800メートル以上では被害が確認されなかったが、温暖化の影響によるものなのか標高900メートル付近まで被害が拡大しています。

市の取り組み状況

市では区からの要望に基づき「伐倒・くん蒸処理」を実施しています。
処理方法は、被害木(枯れたアカマツ)を山林内で1本毎伐倒し、長さ1.2mに切断して積み重ね、シートで包み薬剤処理(くん蒸)しています。

所有者が自ら出来る予防方法

庭木などの予防方法

樹幹注入

冬期間に健康な松の樹幹に小孔をあけて薬剤を注入し、後食による傷口から樹体内に侵入したマツノザイセンチュウの樹体内での移動・増殖を抑止することでアカマツを守ります。
1回の注入で2~3年間の予防効果があるとされます。
マツの大きさによって薬量と穴の数を変えますが、その量や数は使用する薬剤の種類によって異なりますので注意が必要です。

地上散布

マツノマダラカミキリの発生時期に動力噴霧機を用いて樹冠部に薬剤散布します。

森林の予防方法

搬出間伐・更新伐

アカマツを10月~2月の間に伐採し、違う樹種を植林することで被害の拡大を防ぎます。
また、アカマツの未被害木を素材として搬出することで材木として利用が可能です。

市が駆除できない例

  • 伐倒しようとする被害木の近くに、構造物(お墓、小屋など)があり伐倒作業ができない場合。
  • 崖地などで伐倒作業ができない場合。
  • 庭木など。

二次被害の防止について

松くい虫被害木をそのまま放置すると、枯死による枝折れ、倒木などの危険があります。
特にお墓や小屋などの近くでは、倒木による破損や倒壊といった二次被害の恐れがあり、早急な対応が必要と思われますので、所有者の皆さんから直接業者にご相談のうえ個人での対応をお願いします。

お願い

松くい虫の被害木を見かけたり、急に枯れた松が目立ってきたなど感じた場合には、地区区長さんを通じて耕地林務課までご連絡をお願いします。
くん蒸処理する薬剤は揮発性であり近づくと吸い込む危険があります。
また、丸太が崩れる恐れもありますので、駆除後の場所には近づかないようにしてください。

お問い合わせ

経済部 耕地林務課
電話:0267-62-3242(林務・国調)、0267-62-3247(農村整備)
ファックス:0267-62-2269

お問い合わせはこちらから

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