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化学物質過敏症をご存知ですか?

更新日:2023年9月25日

化学物質過敏症 は、洗剤、柔軟剤、アルコール消毒剤、芳香剤などに含まれる化学物質に接触することで、頭痛やめまい、不眠など多岐にわたる症状があらわれることがある病気です。自分自身にとっては快適なものであっても、知らぬ間に誰かを困らせてしまっているかもしれません。化学物質過敏症について御理解いただき、周りの人への配慮をお願いします。

化学物質過敏症とは

空気中を漂う化学物質を吸い込むことにより症状が出る病気です。私たちの身の回りで使われている家庭用品や化粧品、外気等に含まれるさまざまな種類の微量の化学物質に対して過敏に反応し、健康被害が引き起こされます。
30代から50代の女性に多くみられますが、化学物質の代謝能力の許容範囲を超えると 誰もが発症する可能性があり、いったん発症すると、少しの量を吸い込むだけで症状が出るようになります。また、さらに別の化学物質でも症状が出たり、反応する化学物質が次々と増えてしまう場合があり、これは「多種化学物質過敏症」と呼ばれます。

主な症状

化学物質過敏症の症状は千差万別です。喘息やアレルギーなど、何らかの疾病を併発している発症者が多いこともわかっています。

脳・神経系
(自律神経系)

頭痛、記憶力低下、思考力低下集中力低下、頭がボーッとする、発熱、手足の冷え全身倦怠感疲れやすい、めまい、ふらつき、ふるえ、しびれ、発汗異常、文書の文字や行を読み飛ばす

精神症状

うつ、不安感、パニック障害、不眠、過眠、意欲低下、イライラ、怒りっぽい、興奮しやすい、攻撃的、

ソワソワする、落ち着きがない、気分が不安定
感覚器

目の刺激感、目が乾く、ピントが合わない、まぶしい、目が疲れやすい、視力低下、鼻の刺激感、鼻水、鼻づまり、鼻血、鼻の痛み、においに敏感、のどが渇く、舌痛、味覚異常、音に敏感、耳鳴り、光に敏感

呼吸器 気道の閉塞感、呼吸困難、風邪症状、風邪をひきやすい、咽喉の乾燥感、咽頭痛、咽喉が詰まる
消化器 吐き気、便秘、下痢、腹痛、お腹が張る、胸やけ、下血
循環器 動悸、不整脈、胸部痛、高血圧、胸苦しい、青タンができやすい
腎・泌尿器 トイレが近くなる、排尿困難、膀胱炎、尿もれ、尿量減少
運動器 肩こり、筋肉痛、関節痛、関節が腫れる、筋力低下、運動障害、ぎこちなくなる
婦人科系 生理不順、不正出血、おりものが増える、不妊治療、生理の時に症状が重くなる

免疫・アレルギー

じんましん、湿疹、喘息、鼻炎、リンパ節腫脹、自己免疫疾患、甲状腺機能低下

赤字は頻度が高い

原因となる物質

原則的にはアレルギー疾患同様、その患者さんにとって合わない物であれば何でも原因物質になる可能性があり、世の中の物質すべてと言っても過言ではありません。
ただ、以下のような物質が頻度的に原因物質となる可能性が高く、日常生活の中で身近に存在し、意識せずに接触している可能性があります。
これらの化学物質を短期間に大量に吸い込んだり、少量であっても長期間吸い続けると発症します。

発症や悪化の原因になりうる化学物質
分類 具体例(ただし、以下の製品全てが、原因となる化学物質を発生するわけではありません)

においのするもの (いわゆる“香害”)

においを消すもの
芳香剤、香水、香料洗剤、柔軟剤、化粧水、整髪料、ハンドクリーム、シャンプー、リンス)、制汗剤、アロマ、消毒薬、漂白剤、塩素、消臭剤
虫を殺すもの 農薬、白アリ駆除剤、防虫シート、殺虫剤、防虫剤、防腐剤、蚊取り線香
草を枯らすもの 除草剤
有機溶剤 新築の家、接着剤(建材など)、塗料(ペンキ、ラッカー、シンナー)、家具、マニキュア、マジック、インク(印刷物)
可塑剤・難燃剤 塩化ビニル(壁紙)、ワックス(学校・病院)、プラスチック(PC)、防炎カーテン
燃焼物 タバコ、野焼き、排気ガス、石油ストーブ、ガスストーブ、線香、火事、煙突の煙(工場、ごみ焼却場など)
工場現場 ブルーシート、新築、リフォーム、解体、大規模改修、外壁工事、防水工事、道路工事
その他 PM2.5、黄砂、産廃(処理場・野積み)

  赤字は頻度が高い

予防などの対処方法

「化学物質過敏症」は、その診断方法や薬での治療について、現時点では確立されていないため、原因となる化学物質に近づかないこと、滞在する時間を短くすること、化学物質を含むものの使用を控えることが最も有効な予防方法とされています。

化学物質過敏症で療養中の皆様へ

障害年金という制度をご存じですか?

「障害年金」は、 国民年金または厚生年金保険に加入中の20歳~64歳の方が対象で、病気や事故のため障害を負った方に対して、国が支給する年金制度です。 65歳以前に初診日があり、一定以上の障がいと認められた場合に支給されます。
化学物質過敏症で療養中の方についても、日常生活に支障を来す場合は障害年金の対象となる場合があります。
概要は日本年金機構のホームページをご覧ください。

お問い合わせ先

  • 「ねんきんダイヤル」 電話:0570-05-1165

(050で始まる電話番号でおかけになる場合は 電話:03-6700-1165)

  • 小諸(こもろ)年金事務所  電話:0267-22-1080

化学物質過敏症へのご理解をお願いします

近年、柔軟剤や芳香剤、合成洗剤などの人工的な“香り”に含まれる化学物質によって「化学物質過敏症」を発症し、体調を崩す事例が増えています。
自分にとって快適な香りでも、アレルギー体質の方や化学物質過敏症の方にとっては、症状を悪化させることがあります。
周りの方に配慮し、たくさんの人が集まる場所や、共有する衣服などには香りが過度にならないように注意しましょう。
(厚生労働省長期慢性疾患総合研究事業アレルギー研究班「化学物質過敏症 思いのほか身近な環境問題」パンフレットより引用)

皆さんそれぞれができること

・人が集まる場所に行くときは香水、柔軟剤など香りの強いものは控えめにする
・他人にたばこの煙を吸わせないよう注意する
・庭木にまく薬剤を最小限にし、散布するときは、近所にひと言かける
・家の塗装工事などをするときは、近所に早めに予定を知らせる
・野焼き、ストーブの薪の臭いも、風の強い日や風向きに配慮する       など


参考

健康ぷらざ508
画像出典:健康ぷらざNo.508 | 香料による新しい健康被害も ー化学物質過敏症ー| 【日本医師会】

健康ぷらざ550
画像出典:健康ぷらざNo.550 | 化学物質過敏症 | 【日本医師会】

担当係:健康増進係

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お問い合わせ

市民健康部 健康づくり推進課
電話:0267-62-3196(健診推進係)、0267-62-3527(保健予防係)、0267-62-3189(健康増進係)、0267-63-3781(口腔歯科保健係) 、0267-62-3524(保健医療政策係)
ファックス:0267-64-1157

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