満月ごろの月
更新日:2024年12月22日
(2024年5月22日 15cm屈折望遠鏡で撮影)
月齢14.4前後、ほぼ満月の月です。満月は日が沈むころ東の空が上り、一晩中空にあって明け方に西の空に沈んでいきます。写真でも分かるように、満月の時はこれまで迫力満点に見えていたクレーターや山脈たちがほとんど見えません。満月の時は地球から見て太陽の光が月面にほぼ正面から当たっているため、凹凸があっても影ができないからです。望遠鏡で月面地形をよく楽しめるのは、満月以外のタイミングなのです。
地形の凹凸は見えませんが、明暗模様はわかりやすくなります。コペルニクスやケプラー、ティコなど、いくつかのクレーターの周りには「光条(こうじょう)」と呼ばれる放射状の明るい模様が見られます。これはかつて隕石が衝突してクレーターができたとき、衝撃で回りに飛び散った物質がそのまま残っているものです。また嵐の大洋の中にある小さなクレーター、アリスタルコスは内部が特に明るく輝く変わったクレーターで、こちらも満月前後に非常によく目立ちます。
満月のすぐ前、すぐ後ごろには日頃目立たない月の縁に近いクレーターが欠け際になって見やすくなります。この写真でも左の欠け際でいくつかのクレーターが少し見えています。
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