更新日:2015年9月1日
美術作品を普段なにげなく鑑賞している私たちですが、「なにでできているんだろう?」「どうやって制作したんだろう?」「どうしてこういう表現になったんだろう?」と思考がハテナで埋めつくされることがあります。
美術の役割のひとつは「今持っている自分の世界を広げること」にあります。ハテナをたくさん持っている作品は、豊かな作品と言えるのかもしれません。
そういった「わかりにくい」作品は、得てして敬遠されがちです。
でも、ひと目で判断して触れることをやめてしまうのはもったいない。ちょっと足を止めて、まじまじと見ることで見えてくるものがあるかもしれません。
もしかすると結局よくわからないまま終わるかもしれません。
でも、どんなことだって、なんでもかんでも一瞬で全てを理解できるなんてそもそもあり得ないことです。わからないから面白い。そうやって世界は広がっていくのでしょう。
わかったような気になっているよりも、わからないものをわからないと理解していることのほうが大切なような気がします。
今回の展覧会では、いろいろな考え方で、いろいろな技法で制作された作品が展示されています。与えられる正解ではなく、皆さんの5感を、そして第6感もフル活用して作品と対峙してみてください。そして「わからない」を楽しんでいただければと思います。
そして、平成26年度、新たに18点の作品が佐久市立近代美術館のコレクションに加わりました。作家としてのキャリアはもちろん、日本画・洋画・彫刻・工芸・書・現代美術とジャンルも幅広い作品群です。
新しい出会いをどうぞお楽しみください。
【新収蔵作家氏名 50音順】
稲垣考二・今井珠泉・大野篁軒・大森博之・片岡真太郎・小松富士子・齋藤翔太・沢村澄子・高梨潔・田嶋治樹・津田亜紀子・弦田康子・並木恒延・平澤重信・増井岳人・宮崎晃吉
■会期 平成27年9月19日(土曜)~11月15日(日曜)
■観覧料
一般 500(400)円/高校・大学生 400(300)円/小・中学生 250(200)円
※( )内は20名以上の団体料金
■開館時間 午前9時30分から午後5時
■会期中の休館日 毎週月曜日(9月21日・10月12日をのぞく)
■常設展示
平山郁夫「出現」ほか/中国陶磁器(吉沢三朗コレクション)/彫刻・工芸作品
■会期中のイベント
10月3日(土曜)・11月1日(日曜) 各日10時~/13時30分~
【ハテナを楽しむ鑑賞ツアー】
とことん”ハテナ?”に埋もれましょう。正解にたどりつくことは目的にしません。
わからない、を楽しむツアーです。
10月17日(土曜) 雨天の場合は18日(日曜)に延期
【平成27年度第11回佐久市児童生徒写生大会】
受付: 8時30分~8時45分 佐久市立近代美術館
写生場所: 駒場公園と茨城牧場長野支場
毎週月曜日(休日の場合は開館)
展示替え期間(不定期)
年末年始期間(12月29日~1月3日)
ほか臨時休館することがあります。
午前9時30分~午後5時