更新日:2023年7月11日
昭和58年(1983)5月に開館した佐久市立近代美術館は、令和5年(2023)で40年を迎えました。当美術館の開館は、佐久市が当市出身の実業家 油井一二(ゆいいちじ・1909-1992)から、彼の収集した美術コレクションの寄贈を受けたことが契機となりました。
油井は昭和6年(1931)、東亜美術協会に入社したことで、美術との関わりが始まりました。ここでの仕事は、巻軸に仮止めした「まくり」の絵画を風呂敷に包んで売り歩く風呂敷画商(絵画出張販売員)でした。その後、昭和16年(1941)に上野広小路に美術店を開業(東京大空襲で焼失)、昭和27年(1952)には絵画販売会社を設立しました。昭和40年(1965)に56歳で『美術年鑑』の権利を買い取り、美術出版業者となりました。
油井は、昭和51年(1976)8月、それまでの45年間で美術の仕事に関わりながら収集してきたコレクションを佐久市に寄贈するにあたり、1冊の図録『美の宝庫』(美術年鑑社)にまとめます。本展覧会では、この図録に掲載された多くの作品をご覧いただきます。油井が、愛着をもって接し仕事を通して深くかかわった作品から、昭和時代の美術文化の一面がみえてきます。それは、コレクター油井一二の美意識の表れといえるでしょう。
日本画
岩橋英遠・上村松篁・奥村土牛・小倉遊亀・小野竹喬・堅山南風・鏑木清方・川崎小虎・近藤弘明・杉山寧・高山辰雄・堂本印象・中村正義・東山魁夷・武者小路実篤・安田靫彦・結城素明ほか
洋画など
有島生馬・北川民次・小磯良平・小絲源太郎・神津港人・小山敬三・新道繁・田崎廣助・中川一政・中村直人・平賀亀祐・棟方志功ほか
工芸
荒川豊蔵・三代井上良斎・十二代今泉今右衛門・岩田藤七・各務鑛三・楠部彌弌・高村豊周・皆川月華ほか
書
安東聖空・宇野雪村・上條信山・桑田笹舟・小坂奇石・手島右卿・西川寧・日比野五鳳・松井如流ほか
彫刻
雨宮治郎・北村西望・古賀忠雄・澤田政廣・山本豊市ほか
2023年7月15日(土曜日)から 9月3日(日曜日)まで
7月18日(火曜日)、24日(月曜日)、31日(月曜日)
8月7日(月曜日)、14日(月曜日)、21日(月曜日)、28日(月曜日)
午前9時30分から午後5時まで
佐久市立近代美術館 油井一二記念館
期日
2023年7月30日(日曜日)
2023年8月26日(土曜日)
時間
各日14時から30分程度
料金
無料(観覧券等が必要です。)
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毎週月曜日(休日の場合は開館)
展示替え期間(不定期)
年末年始期間(12月29日~1月3日)
ほか臨時休館することがあります。
午前9時30分~午後5時